【FileMaker Ver.2024対応】ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログー第ー回「ファイルメーカーとは?」
2024年09月09日 12:00 PM
Claris FileMaker 2024
こちらは Claris FileMaker(クラリスファイルメーカー)の最新バージョンVer.2024に合わせリニューアルした「ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ」です。
全12回、プラスα のシリーズで、これから連載していきます。
1回目の今回は
・FileMaker(ファイルメーカー)について知る
・データを入力する器を作成する機能について
という2つのテーマですすめていきます。
■FileMaker(ファイルメーカー)について知る
〇製品について知る
ファイルメーカーとは何か?をWikipediaで調べると、次のように定義されています。
FileMaker(ファイルメーカー)は、Claris International Inc.(旧 FileMaker, Inc.)が開発しているクロスプラットフォームのローコード開発プラットフォームである。最新版は2024。
当初はカード型であったが、バージョンアップ毎に様々な機能を追加してきた。
FileMaker Proとなった後に大きなものでは、3.0にて関係データベース機能、4.0ではプラグイン機能及びWeb公開機能、7.0では多テーブル構造を取り入れファイル形式を変更し、データベースのキャパシティーが増大した。現バージョンではカード型の平易さを残したまま、かなりの規模のデータベースを構築できる。また、簡易DTP機能を備えており、ページデザインの自由度もデータベースソフトとしては高い。
日本語版はバージョン6までがカタカナ表記、バージョン7以降は英字表記が正式となる。
(以上Wikipediaより抜粋)
出典:Wikipedia 最終更新日:2024年6月5日
https://ja.wikipedia.org/wiki/FileMaker
私たちの言葉で短く説明させていただくと、次のように定義できるかと思います。
「Claris FileMaker(クラリスファイルメーカー)とは Claris(クラリス)が販売しているノーコード・ローコードのアプリケーション開発プラットフォーム」です。
〇現在発売中の製品
発売中の最新シリーズの製品一覧は次の通り。
・Claris FileMaker 2024
・Claris FileMaker Server 2024
・Claris FileMaker Go 2024
・Claris FileMaker Cloud
・Claris Connect
※2023年に発売されたバージョンから、年号4桁が製品名のバージョン表記に使われるようになりました。
また、2024年9月時点でまだ日本では発売がされておりませんが「Claris Studio」というWebベースでシステムを作成できるノーコードツールがあります。
これらは合わせて「Claris プラットフォーム」と呼ばれます。
〇Claris FileMakerに備わっている機能
Claris FileMaker には、大まかに次のような機能があります。
①データを入力する器を作成する機能 V15|V17|V18|V19|V2024 ←今回はここです
②データを登録する機能 V15|V17|V18|V19|V2024
③データを消去する機能 V15|V17|V18|V19|V2024
④データを変更する機能 V15|V17|V18|V19(入力を補助する機能をプラス)|V2024
⑤データをインポートする機能 V15|V17|V18|V19
⑥データをエクスポートする機能 V16|V17,18|V19
⑧データを表示する画面を作成する機能 V16|V17,18|続編(V19)
⑪処理を自動化する機能 V17,18|スクリプトトリガ編(V19)
⑫セキュリティに関する機能 V17,18|FileMakerファイルの暗号化/通信の暗号化(V19)
⑬~ 2024の新機能など(予定)
「これらの機能を組み合わせて、カスタム App をつくる」ことが、ファイルメーカーの使い方を覚える、ということになると思います。
※カスタム Appとは…
Claris は Claris FileMaker で開発したソリューションのことを「カスタム App」という名称で表記しています。
本ブログでも Claris FileMaker を利用して開発するソリューションのことを「カスタム App」と表記します。
■データを入力する器を作成する機能
第一回目の今回は「データを入力する器を作成する機能」についてご紹介します。
具体的には、
・FileMaker ファイル
・テーブル
・フィールド
の作り方をお伝えしたいと思います。
◇FileMaker ファイルのつくりかた
「.fmp12」という拡張子を持つ、FileMaker ファイルの作り方をお伝えします。
メニューバーの【ファイル】から【新規作成】を選択します。
新規作成の選択ウインドウが表示されますので、一から作成する場合は「新規」を選択し、右下の「作成」をクリックします。
すると、「名前を付けて保存」というダイアログが出ますので、ここで任意のファイル名を入力し、保存先を指定し「保存」をクリックします。
※FileMaker Pro のファイル名で使用できない文字について
FileMaker Pro のファイル名に次の文字を使用することはできません。
・複数のピリオド。
ファイル名のピリオドは、.fmp12 のファイル拡張子の前のピリオドだけにしてください。
・クォーテーションマーク (“)、スラッシュ (/)、バックスラッシュ (\)、山カッコ (< >)、アスタリスク (*)、疑問符 (?)、コロン (:)、縦線 (|)。
FileMaker Pro ファイルの作成:Claris FileMaker Pro ヘルプ
指定した場所に FileMaker ファイルが保存され、データベースの管理画面が表示されます。
この時点で既に「.fmp12」のファイルは作成されていますので、右上の「×」で閉じてもファイルが消えることはありません。
「.fmp12」のファイルが新規作成されたとき、自動的に作成されているものがあります。
・ファイル名と同名のテーブル
・ハウスキーピングフィールドと呼ばれる5つのフィールド
1.主キー
2.作成情報タイムスタンプ
3.作成者
4.修正情報タイムスタンプ
5.修正者
・ファイル名と同名のテーブルオカレンス
・ファイル名と同名のレイアウト
・Adminのアカウント(完全アクセス権限に紐付く)
Tips_その他の方法でのファイル作成方法
今回は「新規」からファイルを作成しましたが、「変換」からファイルを作成、Starter App、業種別サンプルAppを利用してファイル作成をすることもできます。
・「変換」とは
Excelやテキストなど、サポートされている形式のファイルを FileMaker Pro ファイルに変換してファイル作成します。
・Starter Appとは
すぐに使えるシンプルな App で、これを出発点としてカスタム App の開発を始められます。
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〈参考記事〉
【Ver.18】ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ「データを入力する器を作成する機能」
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・業種別サンプルAppとは
Clarisが提供している、さまざまな業種に対応したサンプルAppです。
ダウンロードしてそのまま使用することも、業務に合わせてカスタマイズして使用することもできます。
◇テーブルのつくりかた
※テーブルオカレンスについては、以下の記事を参考にしてみてください。
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〈参考記事〉
【FileMaker 19対応】ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ「データを表示する機能」
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まず「テーブル」についてご説明したいと思います。
テーブルとは、エクセルで例えるなら「シート」のようなものです。
「.xlsx」の拡張子を持つファイルの中に「シート」が複数存在していて、それぞれのシートにデータを入力できるのと同じように、「.fmp12」の拡張子を持つファイルの中に「テーブル」が存在していて、ここにデータを入力していく事が出来ます。もちろんテーブルを増やしていく事もできます。
テーブルを追加する際は、メニューバーの【ファイル】から【管理】>【データベース】を選択し、データベースの管理画面を開きます。
「テーブル」のタブを選択します。
追加したいテーブル名を入力し、「作成」をクリックするとテーブルを追加することができます。
最後に「OK」をクリックすると、実際にテーブルが作成されます。
※最初に自動的に作成されるテーブルは、不要であれば削除しても構いません。
テーブルを削除した際は「リレーションシップ」タブで、同じ名前のテーブルオカレンスが<テーブルが見つかりません>と表示されてしまうので、こちらも削除しましょう。
◇フィールドのつくりかた
続いて、フィールドの作成方法をご紹介します。
フィールドとは、エクセルで例えるなら「列」のようなものです。
管理項目を1つ1つ、フィールドとして登録していきます。
(別のデータベース言語では、”カラム”と呼ぶことが多いと思います。)
テーブルと同じように、メニューバーの【ファイル】から【管理】>【データベース】を選択し、データベースの管理画面を開きます。
「フィールド」のタブを選択します。
画面上部に現在選択されているテーブルが表示されます。
[テーブル(B): 顧客名簿 ▼ 5フィールド]
これは、「顧客名簿」のテーブルにフィールドを追加しようとしていることを表しています。
フィールドの追加自体は、テーブルの追加と同じような感覚で追加して頂くことができますが、1つだけ【タイプ】を選択する点がテーブルと異なります。
【タイプ】には、以下の種類があります。
・テキスト
・数字
・日付
・時刻
・タイムスタンプ
・オブジェクト
・計算
・集計
作成したいフィールドの内容に一番適しているものを選択します。
それぞれの詳細については、ヘルプをご確認下さい。
適当につくることもできますが(全部テキストとか)、後から変更する場合、
色々と面倒なことになる可能性もあるので、(データが全部消えてしまう、不具合の原因になる、etc…)予め、正しいタイプを設定しておくことをお勧めいたします。
変更の影響についてヘルプに記載がありますので併せてご参照ください。
フィールドタイプの変更の影響:Claris FileMaker Pro ヘルプ
Tips_フィールドタイプ設定時の注意点
以下の値を入力するフィールドを作成する場合には、フィールドタイプを「テキスト」タイプに設定しましょう。
・頭に0(ゼロ)がつく数値
・ハイフンやかっこなど、数字以外の文字が含まれる値
〈理由〉
データをエクセルにインポートすると、頭の0(ゼロ)やハイフンが消えたり、違う文字に変わったりしてしまうことがあるためです。
Claris FileMaker上では見た目には問題なく入力ができ、かつ検索もできてしまうため、 通常の動作ではほとんど大きな問題は起きませんが注意が必要です。
例)
ファイルメーカー →EXCEL
107-0062 → 1070062
001 → 1
107-0062001 → 1.0701e+0.9
適当につくることもできますが(全部テキストとか)、後から変更する場合、
色々と面倒なことになる可能性もあるので、(データが全部消えてしまう、不具合の原因になる、etc…)予め、正しいタイプを設定しておくことをお勧めいたします。
変更の影響についてヘルプに記載がありますので併せてご参照ください。
フィールドタイプの変更の影響:Claris FileMaker Pro ヘルプ
フィールド名を入力、タイプを選択して「作成」をクリックしてフィールドを追加します。
最後に「OK」をクリックすると、実際にフィールドが作成されます。
これでデータを入力する器を作成することができました!
この後は、この器に、情報(レコード)を格納していきます。
「レコード」とは、エクセルで例えるなら「行」のようなものです。
例えば「鈴木二郎さんの住所は?」という問いに対して、まず鈴木二郎さんのレコードを特定し、同じ行にある住所フィールドの値を取得することで「北海道」という結果を得ることができます。
次回、第2回ではこの「レコード」の登録について詳しくご紹介します。
また、今回の記事の中で「フィールド」の作成方法をご紹介しましたが、Claris FileMaker にはより使いやすいシステムを作成するのに欠かせないフィールドオプションの機能があります。とても奥が深い内容となっているため、1つの記事にしてまた皆さんにご紹介できればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回の「ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ」もおたのしみに!