ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ

2017年01月06日 10:00 AM

はじめの一歩


「ファイルメーカーが便利そう!でも、どうやって使い方を覚えたらいいのかわからない…。」という昔の私あなたに向けてファイルメーカーを使用したソリューションファイルの作り方の解説をお届けします!

この記事はFileMaker 15 対応です。
最新バージョン FileMaker 19 対応版はこちら

 

これは全12回のシリーズで連載していきます。

1回目である今回は、

・FileMaker Pro 15 でできることを知る

・データを入力する器を作成する機能について

という2つのテーマですすめていきます。

 

■FileMaker Pro 15でできることを知る

 

ファイルメーカーとは何か?をWikipediaで調べると、次のように定義されています。

 

FileMaker(ファイルメーカー)は、ファイルメーカー社が開発しているクロスプラットフォームのデータベースソフトウェアである。最新版は15

当初はカード型であったが、バージョンアップ毎に様々な機能を追加してきた。

大きなものでは、バージョン3.0にて関係データベース機能、バージョン4.0ではプラグイン機能及びWeb公開機能、バージョン7.0では多テーブル構造を取り入れ、データベースのキャパシティーが増大した。現バージョンではカード型の平易さを残したまま、かなりの規模のデータベースを構築できる。また、簡易DTP機能を備えており、ページデザインの自由度もデータベースソフトとしては高い。

日本語版はバージョン6までがカタカナ表記、バージョン7以降は英字表記が正式となる。

 

出典:Wikipedia 2016年12月現在

https://ja.wikipedia.org/wiki/FileMaker

 

いかがでしょうか?

…当時の私には、わかるような、わからないような…。でした。

 

自分の言葉で説明させて頂くと、次のように定義できるかと思います。

 

ファイルメーカーとは「ファイルメーカー株式会社が販売しているデータベースソフトウェアのシリーズ名称。」

(以降、”ファイルメーカープラットフォーム”と表記)

 

発売中のシリーズの製品一覧は次の通り。

・FileMaker Pro 15
・FileMaker Pro Advanced 15
・FileMaker Server 15
・FileMaker Go 15

 

ファイルメーカーカスタムAppで利用するデータベースを作成するためには、

FileMaker Pro または FileMaker Pro Advancedが必要になります。

 

2016年12月現在、ファイルメーカー株式会社は、ファイルメーカーで開発したソリューションのことを「カスタムApp」という名称で表記しています。

その為、本ブログでもFileMaker Pro 15を利用して開発するソリューションのことを「カスタムApp」と表記します。

 

FileMaker Pro 15には、大まかに次のような機能があります。

 

①データを入力する器を作成する機能 V15V17V18V19   ←今回はここです

②データを登録する機能 V15V17V18V19

③データを消去する機能 V15V17V18V19

④データを変更する機能 V15V17V18V19(入力を補助する機能をプラス)

⑤データをインポートする機能 V15V17V18V19

⑥データをエクスポートする機能 V16V17,18V19

⑦データを表示する機能 V16V17,18V19

⑧データを表示する画面を作成する機能 V16V17,18続編(V19)

⑨画面を印刷する機能 V17,18続編(V19)

⑩データを共有する機能 V17,18V19

⑪処理を自動化する機能 V17,18スクリプトトリガ編(V19)

⑫セキュリティに関する機能 V17,18FileMakerファイルの暗号化/通信の暗号化(V19)

 

「これらの機能を組み合わせて、カスタムAppをつくる」ことが、

ファイルメーカーの使い方を覚える、ということになると思います。

 

■データを入力する器を作成する機能

 

それではまず、「データを入力する器を作成する機能」についてご紹介します。

具体的には、

 

・FileMakerファイル

・テーブル

・フィールド

 

の作り方をお伝えしたいと思います。

 

◇FileMakerファイルのつくりかた

 

「.fmp12」という拡張子を持つ、FileMakerファイルの作り方をお伝えします。

FileMaker Pro 15を起動し、メニューバーの【ファイル】から【新規ソリューション】を選択します。

新規作成のダイアログが表示されますので、ファイル名を入力して保存をクリックします。

 

保存をクリックすると、FileMakerカスタムAppの編集画面が表示されます。

 

この時点で既に「.fmp12」のファイルは作成されていますので、右上の「×」ボタンで閉じてもファイルが消えることはありません。

 

 

◇テーブルのつくりかた

「.fmp12」のファイルが新規作成されたとき、自動的に作成されているものがあります。

 

・ファイル名と同名のテーブル

・ファイル名と同名のテーブルオカレンス

・ファイル名と同名のレイアウト

・Adminのアカウント(完全アクセス権限に紐付く)

 

…テーブルオカレンスって何?ということについては、また別の機会に後記していくとして、まず「テーブルとは」についてご紹介したいと思います。

 

テーブルとは、エクセルで例えるなら「シート」のようなものです。

 

「.xlsx」の拡張子を持つファイルの中に「シート1」「シート2」「シート3」が存在していて、それぞれのシートにデータを入力できるのと同じように、

 

「.fmp12」の拡張子を持つファイルの中に「ファイル名と同名のテーブル」が存在していて、ここにデータを入力していく事が出来ます。もちろん「テーブル2」「テーブル3」と、テーブルを増やしていく事もできます。

 

テーブルを追加する際は、メニューバーの【ファイル】から【管理】、【データベース】を選択し、編集画面を開きます。

「ファイル名」のデータベースの管理 という編集窓が表示されましたら、「テーブル」のタブを選択します。

追加したいテーブル名を入力し、「作成」ボタンを押すとテーブルを追加することができます。

 

最後に「OK」ボタンを押すと、実際にテーブルが作成されます。

 

※最初に自動的に作成されるテーブルは、不要であれば削除しても構いません。

 

 

 

◇フィールドのつくりかた

 

続いて、フィールドの作成方法をご紹介します。

 

フィールドとは、エクセルで例えるなら「列」のようなものです。

管理項目を1つ1つ、フィールドとして登録していきます。

(別のデータベース言語では、”カラム”と呼ぶことが多いと思います。)

 

データベースの考え方は、表計算ソフトをイメージして頂くと理解がスムーズです。

 

このように、管理項目を表す横軸(フィールド)と、1件1件のデータを区別するための縦軸(レコード)の組み合わせで、情報を格納していきます。

 

例えば「鈴木一郎さんの住所は?」という問いに対して、まず鈴木一郎さんのレコードを特定し、同じ行にある住所フィールドの値を取得することで「神奈川県」という結果を得ることができます。

 

では、実際のフィールドの作成方法をご紹介します。

フィールドは、テーブルと同じようにメニューバーの【ファイル】から【管理】、【データベース】から編集画面を開くことができます。

 

「ファイル名」のデータベースの管理 という編集窓が表示されましたら、「フィールド」のタブを選択します。

この時、どのテーブルにフィールドを追加しようとしているかを表す、

画面上部の [テーブル(B):  SampleFile ▼  0フィールド] という部分に注意してください。

 

これは、「SampleFile」のテーブルにフィールドを追加しようとしていることを表しています。

 

例えば、【住所録】に「電話番号」のフィールドを追加したいのに、誤って【接触履歴】に追加してしまったら、全く意味がありませんので、ここは慎重にご確認をお願いしたいと思います。

 

フィールドの追加自体は、テーブルの追加と同じような感覚で追加して頂くことができますが、1つだけ【タイプ】を選択する点がテーブルと異なります。

 

【タイプ】には、以下の種類があります。

 

・テキスト

・数字

・日付

・時刻

・タイムスタンプ

・オブジェクト

・計算

・集計

 

作成したいフィールドの内容に一番合っているものを選択します。

それぞれの詳細については、下記リンクをご確認下さい。

 

<<フィールドタイプの選択について:FileMakerナレッジ>>

http://filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/9031/kw/9031

 

適当につくることもできますが(全部テキストとか)、後から変更する場合、色々と面倒なことになる可能性も否定できないので、

(データが全部消えてしまう、不具合の原因になった、etc….)

予め、正しいと思われるタイプを設定しておくことをお勧めいたします。

 

最後に「OK」ボタンを押すと、実際にフィールドが作成されます。

 

次回は、データを登録する機能についてご紹介します。