【FileMaker 19対応】ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ「データをインポートする機能」

2021年04月27日 01:14 PM

Claris FileMaker 19


こちらは最新バージョン Claris FileMaker 19対応にリニューアルした記事です。

内容も一部変更しています。

 

今回は第5回目「データをインポートする機能」ということで、

 

・ファイルをインポートする方法

・フォルダの一括インポート

・インポートの注意点:Excelからインポート

・インポートの注意点:FileMakerファイルからインポート

 

の4つをご紹介したいと思います。

インポート機能には「XML」「ODBC」といった方法もありますが、応用編のため今回は割愛します。

 

このブログは全12回のシリーズです。

①データを入力する器を作成する機能 V15V17V18V19

②データを登録する機能 V15V17V18V19

③データを消去する機能 V15V17V18V19

④データを変更する機能 V15V17V18V19(入力を補助する機能をプラス)

⑤データをインポートする機能 V15V17V18V19 ←今回はここです

⑥データをエクスポートする機能 V16V17,18V19

⑦データを表示する機能 V16V17,18V19

⑧データを表示する画面を作成する機能 V16V17,18続編(V19)

⑨画面を印刷する機能 V17,18続編(V19)

⑩データを共有する機能 V17,18V19

⑪処理を自動化する機能 V17,18スクリプトトリガ編(V19)

⑫セキュリティに関する機能 V17,18FileMakerファイルの暗号化/通信の暗号化(V19)

 

 

■ファイルをインポートする方法

 

サポートされている拡張子は「.csv /.txt /.tab /.fmp12 /.mer /.xlsx /.xml /.dbf 」の8種類です。

サポートされているフォーマットと拡張子の詳細はヘルプをご参照ください。

Claris FileMaker Pro 19 ヘルプ:サポートされているインポートおよびエクスポートファイルフォーマット

 

手順を見ていきます。

①インポートファイルの指定

メニューバーの【ファイル】→【レコードのインポート】→【ファイル】を選びインポートしたいファイルを指定します。

ファイルを指定すると下記のような画面が表示されます。

②ターゲットテーブルを確認

ターゲット(インポート先)のテーブルを確認します。

インポートファイルを指定した際に開いているレイアウトに利用されているテーブルが指定されます

この指定を間違えてしまうと、全く関係のないテーブルにデータが作成されてしまいます。

「新規テーブル(○○)」を選べば、インポートファイルから新しいテーブルを作成することができます。

 

③ソースフィールド名を指定※

ソースデータにフィールド名として使用するデータがある場合

ソースデータ(インポートデータ)のフィールド名にしたい行を「フィールド名として使用」に指定します。

ボタンの右側に「1/14」と表示されています。これは「対象行/全行数」です。

上図では1行目をフィールド名として使用していますが、その他の行を使用する場合は上部左側にある◀▶ボタンを操作してください。

 

④インポート方法の指定

次に、インポート方法を指定します。画面上部にあるソースとターゲットを結ぶ矢印(→)をクリックすると下図のようなポップオーバーが表示されます。

※新規テーブルを作成する場合は、矢印(→)が薄い表示となりクリックができなくなります。

インポート方法は「追加」「更新」「置換」の3つがあります。それぞれの違いを見ていきます。

 

◆追加

選択されたフィールドのソースデータをターゲットテーブルの新規レコードとして追加します。

 

◆更新

ソースデータとターゲットデータの照合フィールドの値が一致する場合、対象レコードの選択されているフィールドをソースデータで更新します。

このインポート方法では、1つ以上の「照合フィールド」を指定する必要があります。

下図のようにインポート方法「更新」の場合のみ選択肢に照合フィールドが出現します。

インポート先にレコードがない場合、この設定を選ぶことはできません。

 

「一致しないデータを新規レコードとして追加する」オプションを指定すると、ターゲットデータと一致しなかったソースデータは新規レコードとして登録されます。

オプション選択はインポート方法選択画面の下部からできます。※このオプションはインポート方法「追加」では利用できません。

 

◆置換

ターゲットデータの対象レコードの選択されているフィールドを、最初のレコードから順にソースデータで置き換えます。

その際、ファイル内のデータの確認や比較は行われません。

「一致しないデータを新規レコードとして追加する」オプションを指定すると、ソースデータの行数がターゲットデータより多かった場合、溢れたソースデータが新規レコードとして登録されます。

 

⑤マッピング

続いてターゲットフィールドをソースフィールドの項目に合わせていきます。この作業をマッピングと言います。

設定が完了したら、左下の「インポート」をクリックしてインポートを実行します。

 

その他のオプションについてはヘルプをご参照ください。

Claris FileMaker Pro 19 ヘルプ:FileMaker Pro へのデータのインポート

Claris FileMaker Pro 19 ヘルプ:インポート時のインポート方法と割り当てるフィールドの設定

 

 

■フォルダの一括インポート

 

フォルダの一括インポートでは、複数の画像やPDF、テキストファイルなどをフォルダごと一括でインポートすることができます。写真を一つ一つ挿入したり、テキストの内容を一つ一つコピペする手間を省くことができます。

 

実行場所はメニューバーの【ファイル】→【レコードのインポート】→【フォルダ】です。

クリックするとファイルの一括インポートオプション画面が表示されるので、フォルダの場所とファイルタイプを指定します。

オプション「各ピクチャファイルの参照データのみインポート」について

デフォルトではチェックが付いています。

チェックを付けない場合は、FileMakerファイル内にデータが埋め込まれます。

 

チェックを付けるとファイルの参照データだけインポートし、そのデータを元に参照先の画像や動画をFileMakerで表示します。FileMakerファイルのサイズは小さくなるというメリットはありますが、

参照先ファイルの移動や名前変更、削除を行うと画像を表示できなくなるのでご注意ください。

 

また、このオプションの機能は将来的に廃止される予定となっています。「ファイルの参照データのみを保存」の代わりに「外部保存」という方法をおすすめします。

今回は割愛いたしますが、ブログでご紹介していますのでぜひご覧ください。

オブジェクトフィールド [ファイルの参照のみ保存]設定のオブジェクトデータを外部保存に変更しよう

 

話が少しそれましたが、

右下の「続行」をクリックすると以下の画面が出てきます。あとはファイルのインポートと同様の手順です。

 

<サポートされている拡張子>

 

◆ピクチャ

Encapsulated Postscript (.eps)

GIF (.gif)

JPEG/JFIF (.jpg)

PDF (.pdf) (OS X)

PNG (.png)

TIFF (.tif)

Windows ビットマップ (.bmp)

Windows メタファイル/拡張メタファイル (.wmf/.emf) (Windows)

 

◆オーディオ/ビデオ

AIFF オーディオファイル (aif、.aiff)

AVI ムービー (.avi)

MP3 オーディオファイル (mp3)

MPEG-4 オーディオファイル (.m4a)

MPEG-4 ムービー (.mp4)

MPEG ムービー (.mpg、.mpeg)

MPEG-4 ビデオファイル (.m4v)

QuickTime ムービー (.mov、.qt) ※

Sun オーディオファイル (.au)

WAVE オーディオファイル (wav)

Windows Media Audio (.wma)

Windows Media Video (.wmv)

 

※オーディオまたはビデオとして挿入された QuickTime ムービー (.mov、.qt) では、QuickTime VR などの形式はサポートされていません。

 

◆テキスト

.txt (またはファイルタイプがテキスト)

 

 

<インポートできるソースフィールド>

 

◆ファイルタイプが「ピクチャとムービーファイル」の場合

・イメージ

・ファイル名

・ファイルパス

・イメージのサムネール

 

◆ファイルタイプが「テキストファイル」の場合

・テキストの内容

・ファイル名

・ファイルパス

 

ターゲットデータを更新したい場合に利用する、照合フィールドの選択肢が「ファイル名」と「ファイルパス」しかありません(オブジェクトフィールドは照合フィールドに設定できません)。

 

例えば「顧客IDで照合したい」といった場合はソースデータのファイル名やフォルダ名を「顧客ID」にし、ターゲットデータにも照合用フィールド「顧客ID」を用意しておくなど、工夫が必要になってきます。

 

詳細はヘルプをご参照ください。

Claris FileMaker Pro 19 ヘルプ:ファイルのフォルダの一括インポート

 

 

■インポートの注意点:Excelからインポート

 

過去のブログ【ExcelからのFileMakerにインポート、しかし空白レコードが出来てしまう。】にも詳しく載っているのですが、エクセルなどからインポートする場合、意図せず大量の空レコードが作成されてしまう事があり得ます。

これは、エクセルファイルが内部で保存している作成行数と、データが入力されている行数の違いによって起こります。

上記のブログで紹介している方法のように、入力値の制限を使って空レコードが作成されることを防いだり、インポート後に空レコードを検索して一括削除するなどの処理を行いましょう。

 

 

■インポートの注意点:FileMakerファイルからインポート

 

FileMakerファイルからインポートでは、テーブルからテーブルへデータをインポートすることなども可能ですがその際に、注意点が2点あります。

・インポートされるレコードは、インポート元ファイルの対象レコードのみ

・サーバーサイドスクリプトで実行させる場合は.fmp12から.fmp12への直接のインポートはできない(一度CSVなどにエクスポートしてインポートさせるなどの方法をとる)

 

詳細はヘルプをご参照ください。

Claris FileMaker Pro 19 ヘルプ:既存のファイルへのデータのインポート

 

 

いかがでしたでしょうか。

次は第6回「データをエクスポートする機能」です。

最後までお読みいただきありがとうございました!