新・ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ【データを表示する画面を作成する機能】

2019年07月23日 10:00 AM

FileMaker 18


こちらは大人気記事「ファイルメーカーの使い方を覚えたいあなたの為のブログ」のVer.17、18対応リニューアル版です。

FileMaker Pro Advanced(ファイルメーカー) の使い方8回目。

今回は、「データを表示する画面を作成する機能」ということで、

  • レイアウトとは

  • インスペクタ パネル と オブジェクト パネル

  • 文字を入力してみよう

  • 線を引いてみよう

  • レイアウトオブジェクトをきれいに整えるコツを学ぼう

  • 西暦と和暦など、色々な表示方法を試してみよう

の6つのテーマに沿って、ご紹介したいと思います。

FileMaker 19 Ver.の記事では

・ポータル

・パネルコントロール(タブコントロール/スライドコントロール)

・Claris FileMaker 19で進化した「アドオン機能」

をご紹介しています。

————————————–

■ シリーズ一覧 ■

①データを入力する器を作成する機能 V15V17V18V192024

②データを登録する機能 V15V17V18V19

③データを消去する機能 V15V17V18V19

④データを変更する機能 V15V17V18V19(入力を補助する機能をプラス)

⑤データをインポートする機能 V15V17V18V19

⑥データをエクスポートする機能 V16V17,18V19

⑦データを表示する機能 V16V17,18V19

⑧データを表示する画面を作成する機能 V16V17,18続編(V19)  ←今回はここです

⑨画面を印刷する機能 V17,18続編(V19)

⑩データを共有する機能 V17,18V19

⑪処理を自動化する機能 V17,18スクリプトトリガ編(V19)

⑫セキュリティに関する機能 V17,18FileMakerファイルの暗号化/通信の暗号化(V19)

————————————–

– レイアウトとは –

データベースには「テーブル」という情報をためる入れ物があります。

そのテーブルに蓄積された情報を、どのように表示させるか、ということがレイアウトの基本的な考え方です。

オペレーターは、レイアウトを通してしか、テーブルの情報にアクセスできません。

その意味では、情報を蓄積する為にもレイアウトが必要になります。

入力する為の画面も、印刷物の画面も、FileMakerの概念としては全て「レイアウト」です。

FileMakerには、4つのモードがあります。

  • ブラウズモード:いつも皆様が利用している、情報を入力する画面
  • 検索モード:検索するための検索条件を入力する画面
  • レイアウトモード:レイアウトを作成・変更する為の画面
  • プレビューモード:主に印刷をする為の画面

レイアウトの変更には「レイアウトモード」を利用します。

編集したい画面をレイアウトモードで表示させるには、いくつかの方法があります。

  • レイアウトを表示させたい画面を表示させて、Ctrl+L(Macの場合Command-L)を押す。
  • レイアウトを表示させたい画面を表示させて、画面右上の「レイアウトの編集」ボタンをクリックする。

  • 他にも…
    多数のレイアウトを連続して修正したい場合などは、レイアウトモードの状態でCtrl+↑やCtrl+↓を押したり、
    レイアウトモードで表示される「レコード移動」「スライダ」を押すことでも、レイアウトの切り替えが可能です。

大前提として、レイアウトを変更する権限をもつアカウントでシステムにログインする必要があります。

– インスペクタ パネル と オブジェクト パネル –

レイアウトオブジェクトの細かな設定は「インスペクタ」というパネルで設定します。

インスペクタは、レイアウトモードにしたときに、ウインドウ右側に現れるパネルで、

ツールバーの「パネルの表示切り替え」の右側のボタンで 表示 / 非表示 をコントロールできます。

インスペクタでは、スタイルや配置位置、書式など、詳細な設定をコントロールできます。

インスペクタの反対の左側に表示されるのは、オブジェクトパネルです。

ツールバーの「パネルの表示切り替え」の左側のボタンで 表示 / 非表示 をコントロールできます。

オブジェクトパネルでは、テーブルに定義しているフィールドオブジェクトを持ってきたり、

配置されているオブジェクトを選択したりできます。

– 文字を入力してみよう –

レイアウトの変更には「レイアウトモード」を利用します。

レイアウトに文字を追加する為には、2種類の方法があります。

全く新しく文字を追加する場合は、画面上部中央にある「テキストツール」を利用します。

テキストツールを選択した状態で、レイアウト上の文字を挿入したい位置をクリックし、

文字を入力します。最後に、入力した文字の外側をクリックすると、文字がレイアウトに「レイアウトオブジェクト」として登録されます。FileMakerでは、文字も線もボタンも全て「レイアウトオブジェクト」と呼びます。

文字の書式を変更する場合は、「インスペクタ」パネルから設定しましょう。

書式の設定は、外観タブのテキスト内に設定項目があります。

既にレイアウトに文字が配置されていて、同じような文字を追加で登録したいという場合、オブジェクト(文字)をコピーすることができます。

コピーした文字をダブルクリックすると、文字の内容を変更することが出来ます。

– 線を引いてみよう –

レイアウトに線を引く為には、「線ツール」を利用します。

線ツールをクリックした状態で、

始点をクリックしたままマウスを移動させ、

終点でドラッグを終了することで線をひくことができます。

四角の形に線を引きたいときは、「長方形ツール」を利用することも出来ます。

四角の描き方は線ツールと同様ですが、長方形ツールを利用した場合、

インスペクタの外観タブの「グラフィック」での詳細な指定が可能になります。

※詳細なグラフィックも利用可能です。

グラフィックでは、四角形オブジェクトの塗りつぶしや、線をどのように引くか

(上部だけ引く、下部だけひかない、など)といった設定が可能です。

– レイアウトオブジェクトをきれいに整えるコツを学ぼう –

まず、データを表示するフィールドを配置してみましょう。

フィールドを配置するには、オブジェクトパネルが便利です。

レイアウトモードで、ウインドウ左側に現れるので、フィールドタブを選択し、

配置したいフィールドを選び、レイアウトにドラッグ・アンド・ドロップします。

※ シフトを押しながら選択すると複数選択できます。

レイアウトにフィールドとフィールドラベルが、配置されます。

フィールドラベルにスタイルを設定してみましょう。

フィールドラベルを選択して、インスペクタのスタイルタブで、事前にテーマに登録しておいたスタイル適応させます。

その後、同じくインスペクタの位置タブで、選択したオブジェクトの横幅をあわせ、左揃えをして整列させましょう。

※ 図は、カスタム設定したスタイルですが、FileMaker Pro Advanced には、もともと美しいテーマが用意されていますので、

そのテーマを利用することで、統一感のあるきれいなレイアウトをすぐに作成することができます。

次に、フィールドの高さと、フィールドラベルの高さが5pt違っていますので、調整したいと思います。

このような場合には、同じ高さにしたいレイアウトオブジェクトを全て選択して、サイズをフィールドラベルの高さである29ptにしましょう。

変更したいフィールドを全て選択すると、サイズの高さには、選択したオブジェクトの上から下までのサイズが、グレー文字で、表示されます。

フィールドのそれぞれの高さを29ptにしたいので、このサイズの高さの欄に、29と入力して、Enterキーで確定させます。

そうすると、選択しているフィールドのそれぞれの高さが29ptになります。

複数のオブジェクトを選択して、ptを手入力することにより、一度にサイズ変更ができます。

– 西暦と和暦など、色々な表示方法を試してみよう –

インスペクタのデータタブの中にある「データの書式設定」では、

データをどのように表示するかの詳細な設定が可能です。

クリックしたフィールドのフィールドタイプによって、表示される選択肢が変わります。

例えば、日付フィールドの場合は次のような選択肢が表示されます。

「入力モードそのまま」以外の内容を選択すると、

更に詳細な設定をする為の設定項目が表示されます。

(前置き文字は、日付や月が1ケタのときに10の位をどう表示するかの設定です。)

数字フィールドの場合は、次のような書式が選択できます。

三桁区切りを表示させたい場合は、小数か通貨を選択します。

小数点以下を表示させる必要がない場合は、

通貨の方が設定がシンプルで良いかと思います。

日本語版のPCで作成されたファイルの場合、

通貨を選択するとデフォルトで通貨の記号に「¥」が入ります。

記号を表示させる必要がない場合は、¥をデリートキーで消してください。

三桁区切りは、「3桁区切りを使用:」にチェックをいれることで表示されるようになります。

いかがでしたでしょうか。

まるでKeynoteや、PowerPointのような操作感覚で、レイアウトを作成できることがご理解いただけたかと思います。

こちらでご紹介した使い方を基本にして、レイアウト編集を極めて頂ければと思います。

次回は、画面を印刷する機能についてお伝えいたします。