AWS上でFileMakerソリューションを運用する手順(最終回)

2016年05月26日 09:30 AM

AWS


Amazon Web Services(以下AWS)でアカウントの登録からFileMaker Serverを

EC2インスタンスにインストールするまでの手順の、今回は最終回です。

AWSの設定 最終設定 です。

 

これはシリーズでお伝えしています。

 

  1. (事前準備1)AWSのアカウント作成とクレジットカード登録
  2. (事前準備2)プラン検討と見積概算
  3. AWSの設定 その1
  4. AWSの設定 その2
  5. AWSの設定 最終設定(今回)

 

AWSの設定では実際にEC2インスタンス上にFileMaker Server(評価版)をインストールしてみることを

3回に分けてお伝えしたいと思います。

今回はEC2の最終設定とFileMaker Server 15のインストールです。

 

ここから読み始めた方は上記「AWSの設定 その1」から、もしくは一番初めから

(事前準備1)AWSのアカウント作成とクレジットカード登録」からお読みください。

 

 

インスタンス作成の確認

さて前回までの設定が完了すると最終確認となります。

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インスタンスタイプは「c4.xlarge」、ECUは「16」、vCPUが「4(core)」で

メモリ「7.5GB」ストレージは「EBSのみ」等に設定されていればOKです。

またセキュリティグループは「RDP(リモートデスクトップ)」のポートが「3389」、

FileMaker用ポートが「5003」、SSL用ポートが「443」

この3つが設定して有れば右下の「作成」をクリックしましょう。

 

ECUとはAmazon独自のCPU計算単位で「1」が基準となり

(うわさでは2007Xeonプロセッサと言われているようです)

数字が多いほど性能は良いので、もし仮に他のインスタンスを選択した場合の「ECU」と比べてみると、

それぞれのCPUパフォーマンスの比較ができます。

 

もう一息でインスタンスの設定は完了します。

右下の「作成」をクリックします。

 

 

キーペアの作成

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「キーペアの作成」画面が出てきました。

これはリモートデスクトップでインスタンスに接続する際に必要な

「接続先のアドレス(パブリックDNS)」「ユーザー名」と「パスワード」を

入手するために必要な暗号鍵を作成することです。

操作方法は簡単です。

 

 

まず今回は初めての作成ですので「既存のキーペアの選択」から「新しいキーペアの作成」に変更します。

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次に「キーペア名」を入力して(わかりやすい文字が良いと思います)「キーペアのダウンロード」を選択します。

例では「FileMakerTestServer」としました。

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そうするとキーのダウンロードが開始されます。

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画面はインスタンス作成中画面にかわります。

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右下の「インスタンスの表示」をクリックします。少し考えたのち

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インスタンスの作成中画面が表示されます。

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ステータスチェックが「初期化しています」から「2/2のチェックに合格」と

表示されればインスタンスは無事作成されました。

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接続先情報の取得

EC2ダッシュボード上の「アクション」から「Windowsパスワードの取得」を選択します。

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下記画面の「ファイルを選択」を選び、先ほどダウンロードした暗号鍵

(今回の例では「FileMakerTestServer.pem」ファイルを選択します。

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そうして「パスワードの暗号化」をクリックすると

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接続先情報(「パブリックDNS」、「ユーザー名」、「パスワード」)が表示されます。

これらの情報はリモートデスクトップでの接続先「DNS」と

今回構築したWindows OSのAdministratorの「アカウント」「パスワード」ですので大事に保管してください。

パスワードの変更はリモートデスクトップ接続後、Windows OS上で行うこととなります。

 

 

リモートデスクトップでの接続

リモートデスクトップを起動します。

コンピューターに「パブリックDNS」を入力して「接続」をクリックします。

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そうして「ユーザー名」「パスワード」を入力すると

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Windows2012のデスクトップ画面が表示されれば成功です。

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FileMaker Server 15のインストール

今回は評価版をインストールします。

評価版はファイルメーカー社のホームページから入手できます。

http://www.filemaker.com/jp/

 

インストールの方法は難しいことはありません。ほぼ画面の指示通りにクリックしていくだけです。

詳しいことをお知りになりたい場合はインストールレビュー等を参考にしてください。

 

今回はちょっと気になる点だけピックアップしてみます。

 

入手したFileMaker Serverのインストーラーを右クリックでコピーして、

リモートデスクトップ上のデスクトップの上で同じように右クリックして「貼り付け」ます。

そうするとインストーラーが2012サーバーにコピーされます。

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コピーされたインストーラーをダブルクリックするとインストールが始まります。

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とりあえず進めていくと「1台構成」「2台構成」の選択が出てきますが、

今回はFileMaker WebDirectを利用しないので、「1台構成」を選択します。

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「Bonjour」のインストールも始まります。

「はい」を選んでください。

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しばらくすると下記の画面が出てくるので完了をクリックして展開アシスタントを起動します。

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AdminConsoleを起動する際に必要な「ユーザー名」、「パスワード」を入力し

更にパスワードにヒント、「PINコード」数字4桁を入力します。

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次にサーバーの説明を入力しますがここは省略しても構いません。

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今回は「ODBC」も利用しませんし「Web公開」もしません。

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後は情報を確認して

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更に進みます。

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これでAdminConsoleが起動して完了です。

 

 

あくまでもテスト利用で、いったん作業を中止(今回の様にファイルのアップロードは後日)する場合は

ECダッシュボードからサーバーを「停止」することをお勧めします。

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インスタンスの稼働中は料金が発生します。

サーバーを停止するとインスタンスの利用料金はほとんどかからないので

(一部停止していても発生する料金は有りますが)是非、テスト環境であっても「停止」することをお勧めします。

ただし一度停止すると接続先情報である「パブリックDNS」(IPアドレスも含めて)

新しいものが割り当てられるのでお気を付けください。

 

また固定IPにしたい場合は「Elastic IP」を取得しなければなりませんが、それはまた別の機会にご説明します。