「OpenAI API」とClaris FileMakerの「GetLiveText」関数を利用した名刺管理 ~第2回 GetLiveText~

2024年04月24日 12:00 AM

Claris FileMaker 2023


皆様こんにちは!

簡単に Claris FileMaker で名刺管理をしたい人たちに向けたブログの第2回です。

1回目では、導入編となる「OpenAI API」を使えるまでをご紹介しました。
まだ御覧になっていない方は、ぜひ併せて御覧ください。

第2回となる今回は

「GetLiveText関数」についてご説明します。

この関数では、画像からテキストの認識と抽出ができます。

「GetLiveText関数」については以前のブログでもご紹介していますので、よろしければこちらも御覧ください。


GetLiveText関数の基本

GetLiveText関数はFileMaker 19.5.1以降で利用可能となった機能で、画像内のテキストを読み取り、それを文字列データとして出力します。この関数の素晴らしい点は、画像が持つテキストを自動的に認識し、データ入力の手間を大幅に削減できることです。

iPad OS, iOS, macOS の文字認識アルゴリズムを使用しているため、その他のOSでは認識できないことになります。


     iOS 15.0、iPadOS 15.0、および macOS 12.0 以降

日本語テキストの認識

GetLiveTextは多言語に対応しており、日本語のテキストの認識は、FileMaker 2023 (v20.1.1)で可能となりました。今回のように、名刺交換後に情報をデータベースに登録したい場合、画像からテキストとして認識してくれると、入力作業が楽になります。

対応言語は、次の言語です。


     "en-US":アメリカ合衆国(英語)
     "fr-FR":フランス(フランス語)
     "it-IT":イタリア(イタリア語)
     "de-DE":ドイツ(ドイツ語)
     "es-ES":スペイン(スペイン語)
     "pt-BR":ブラジル(ポルトガル語)
     "zh-Hans":中国(簡体字中国語)
     “ja-JP”:日本(日本語)                    v20.1.1
     "ko-KR":韓国(韓国語)                    v20.1.1
     "uk-UA":ウクライナ(ウクライナ語)     v20.1.1

日本語、韓国語、ウクライナ語が、FileMaker 2023から認識できるようになりました。

計算式は、下記のようになります。


     GetLiveText ( 名刺の画像を格納したオブジェクトフィールド ; "ja-JP" )

上記計算式を、フィールドオプションの「入力値の自動化」の計算値に設定すれば、画像を登録時にテキストとして認識してくれます。

名刺をiPadで撮影し、その画像からテキストが抽出できています。
最後の画像の名前が、「家洲 宇井子」が「家洲 宇#子」になってしまっていますが、それ以外の箇所ではきれいに認識できていると思います。

まとめ

FileMakerのGetLiveText関数を活用すれば、名刺の画像からテキストを抽出できます。画像から直接テキスト情報を取り出すことで、情報の入力作業の手間と時間を節約することができそうです。

しかし、一つのフィールドに抽出したテキストが全部入ってしまっているので、その情報を、氏名・会社名・住所・電話番号などに、コピペする作業もとても面倒な作業です。

次の回では、「OpenAI API」を利用して、この部分を自動化したいと思います。