「OpenAI API」とClaris FileMakerの「GetLiveText」関数を利用した名刺管理~第1回 OpenAI APIの登録~
2024年04月19日 12:00 PM
Claris FileMaker 2023
まずはこちらの動画をご覧ください。
さて、突然ですが皆様名刺の管理はどのようにされていますか?
現在は、クラウドなどで様々な名刺管理ツールがありますので、そういったサービスを利用されているところも多いと思います。
ですが、このブログにたどり着いたということは・・・
いただいた名刺をFileMaker に手入力していませんか?
なんとか簡単に名刺情報を取り込む方法がないか、模索している方に
スマホで名刺のキャプチャを撮るだけで、FileMaker に名刺の情報を取り込めるまでの手順を約3回にわたってご紹介したいと思います。
第1回となる今回は
「OpenAI API」の登録と注意点についてご説明します。
なぜ、OpenAI API?と思われるかもしれませんが、「GetLiveText関数」で読み込んだ名刺の情報を各項目に振り分けるためです。詳細は第2回でご紹介します。
OpenAI を使う目的
今回のブログでご紹介する方法では、
FileMaker でAIを利用するためにOpenAIのAPI PlatformでAPIキーを発行し、APIを利用できるようにします。
Google AI やMicrosoft 365 Copilotなどでも可能かもしれませんが、今回は検証していませんので、ご了承くださいませ。
OpenAI APIを利用する際の注意点
OpenAI APIに限りませんが、AIを利用する際気をつけたいのが、登録したデータなどをAIのトレーニングデータ=学習用データとして使用されないか、という点になります。
どういうことかというと、AIはご存知の通り様々なデータを収集し学習する機能です。
ChatGPTなどは、ユーザーが登録したデータを元に学習しどんどん精度を上げていきますので、AI側からすると精度を上げるためにはどんなデータでも必要ですが、ユーザーからみると学習として取り入れられたくないデータ(例えば個人情報や機密情報など)もあります。
ですので、とても便利なAIツールですが、利用する際には登録したデータがトレーニングデータとして使われないかを事前に確認しましょう。
今回のOpenAI API Platformについては、このブログの公開時点(2024/4)ではトレーニングデータとしては使用しないということが書かれていることを確認した上で検証しています。
参照:https://help.openai.com/en/articles/5722486-how-your-data-is-used-to-improve-model-performance
利用する場合は、ご自身で調べてからご利用いただくことをおすすめいたします。
OpenAIの登録からAPIキーの発行まで
前置きが長くなりましたが、ここからOpen AIの登録方法についてご紹介します。
流れとしては
- OpenAI のアカウント登録
- 支払い方法とプランの設定
- API PlatformからAPIキーを発行
というこの2つのステップになります。
1. OpenAI のアカウント作成
以下のサイトへアクセスします。
サイトの右上の【Log in】をクリックします。
次の画面で、アカウントをお持ちの方あるいはOAuth(GoogleやMicrosoftアカウントを利用される方)は、そのままログインをしてください。
アカウントがない方は、「サインアップ」のリンクをクリックします。
※登録する事前にメールアドレスはご用意ください。
企業で利用する場合は、どのメールアドレスを登録するのか予め決めておくと良いかと思います。
以下の手順で登録します。
- メールアドレスを登録し【続ける】ボタンをクリック
- 任意のパスワードを入れて、【続ける】ボタンをクリック
- 「Varify your email」の画面に移動し、登録したメールアドレスに確認メールが届きます(もし届かない場合は迷惑メールフォルダなどをご確認ください)
届いたメールの中にある「メールアドレスを確認する」をクリックすると、Email Verifiedのページが開いてログインします。 - 氏名、所属(会社名)、誕生日を入力して【Agree】ボタンをクリックします
届いたメールの中にある「メールアドレスを確認する」をクリックすると、
Email Verifiedのページが開いてログインします。
2. 支払方法の登録
- ログイン後、ダッシュボードの画面の左のサイドメニューから設定=Setting(歯車のアイコン)を開きます
- Settingのページのサイドメニューから「請求=Billing」を開きます
- 請求ページの金額の下にある【Add Payment details】をクリックします
- Individual=個人かCompany=会社かを選択します
- クレジットカード情報と請求先住所を入力します
- 初回クレジット購入額(5ドル~100ドル)を入れます。
こちらは一時的に5ドルの請求として表示されるそうですが、7日以内に取り消しされるそうです(2024年4月時点)。ですので一旦5ドルで登録して大丈夫です。
※補足※
OpenAIは利用分だけ課金される従量課金なので、もし金額に不安がある方は上限を設定しておくといいと思います。
料金については、OpenAI API Platformの料金設定のページをご覧ください。
https://openai.com/pricing
価格はリクエスト毎にModel(GPT-3.5 Turb、GPT-4など)を指定でき、リクエスト毎に金額が変わります。
3. API PlatformからAPIキーを発行
先ほどと同じくダッシュボードのサイドメニューの中に「API Keys」があります。
もし、上記の表示が「Verify your phone number to create an API key」が表示されている場合は、
【Start verification】ボタンをクリックします。
承認コードを送る電話番号を聞かれますので、予め登録している電話番号を登録し、SMSでコードを受信します。
【+Create new secret key】ボタンをクリックします
名前は任意でつけることができますので、用途などわかりやすい名前をつけておくといいかもしれません。
「全て」「制限付き」「読み取り専用」の3つの権限が設定できます。制限付きは細かく設定ができますので、用途に応じて設定をしてください。
secretkeyはこの段階で必ずメモを取っておきましょう。
後から確認ができません。
secretkeyが作成されるとこのような形で表示されます。
今回のブログはここまでとなります。
次回は、FileMaker の話に戻りまして「GetLiveText関数」についてお話したいと思います。
ぜひ、次回もご覧くださいませ。