ファイルメーカー(FileMaker Pro)の「値一覧」

2013年06月03日 03:04 AM

ファイルメーカーのTips


今回は ファイルメーカー(FileMaker Pro)の「値一覧」 についてご紹介します。
(ヘルプはこちら  http://www.filemaker.co.jp/help/html/edit_layout.10.23.html

ほとんどすべてのレコードで、フィールドに一組の同じ値が使用される場合は、値一覧から値を選択できるようにすることができます。
頻繁に使用されるテキスト、数字、日付、または時刻の値を値一覧に定義し、それらの値をポップアップメニュー、ドロップダウンリスト、 チェックボックス、またはラジオボタンとして表示するように、フィールド書式を設定することができます。

これにより、データ入力の時間が短縮できるだけでなく、入力データの正確さも確保することができます。 また、レコードを値一覧の順序でソートや値一覧以外の入力制限することもできます。 値一覧には以下の2種類があります。
・静的一覧
・動的一覧

■静的一覧
静的な一覧はリストに表示する値を手入力で作成します。  表示する値がほとんど変化しない時に使用します。

例) 名簿入力で役職入力用の静値一覧を作成する場合。

1.[ファイル(F)]メニューから[管理(G)]の[値一覧(V)]を選択します。 画面01

2.値一覧の管理から[新規(N)]を選択し値一覧名(N)に役職と入力し
「カスタム値を使用(T)」にリストに表示する役職を改行区切りで入力し[OK]を選択します。 画面02

3.役職の値一覧が作成されました。[OK]をクリックして閉じます。 画面03

4.レイアウトモードに切り替え役職フィールドを選択しインスペクタのデータタブ内のコントロールスタイルで ドロップダウンリストを選択、値一覧から役職を選択してブラウズモードに切り替えます。 「値一覧の編集を許可」にチェックを入れると入力画面から値一覧の編集ができます。

画面04     →        画面05

5.入力画面の役職フィールドを選択すると役職の値一覧が表示されるようになります。 画面06

6.コントロールスタイルで「値一覧の編集を許可」にチェックされていると値一覧の最後に「編集…」が表示され、
選択すると値一覧の編集ができます。

画面07

画面08

 

■動的一覧

 動的な一覧はフィールドに入力されているデータを基に自動的に関連するデータを表示することができます。  動的一覧を利用するには関連するデータを表示するためのテーブルが必要になります。

例) 名簿入力で会社を入力したらその会社の部署を自動的に表示する動的な値一覧を作成する場合。 本来なら会社マスターを作成するのですが今回は省略いたします。

1.会社の部署を登録するためのテーブルを作成します。  [ファイル(F)]メニューから[管理(G)]の[データベース(D)]を選択します。 画面09

2.データベースの管理のテーブルタブ内のテーブル名(M)に「部署」と入力し作成(R)をクリックします。 画面10

3.データベースの管理のフィールドタブ内で会社と部署のフィールドを作成します。  下にあるフィールド名(F)に会社、タイプ(Y)はテキストにして作成(E)をクリックする。 同じようにフィールド名(F)に部署、タイプ(Y)はテキストにして作成(E)をクリックする。 画面11

4.会社の関連する部署を表示するためにリレーションを設定します。
会社テーブルの会社と部署テーブルの会社をドラック・アンド・ドロップで結びつけます。

画面12

5.会社テーブルの会社と部署テーブルの会社を結びつけたラインをダブルクリックします。  リレーションシップ編集で部署に「このリレーションシップを使用して、  このテーブルでのレコードの作成を許可(I)」にチェックを付けて[OK]を押して設定を完了します。 画面13

6.レイアウトモードに切り替え会社に関連する部署を入力出来るポータルを設定します。  ポータル設定で「関連レコードを表示(R)」に「部署」を選択し[OK]をクリックします。 画面14

7.ポータルにフィールドを追加で部署を選択し[OK]で閉じます。 画面15

8.部署の動的値一覧を設定します。  [ファイル(F)]メニューから[管理(G)]の[値一覧(V)]を選択します。  値一覧の管理から[新規(N)]を選択し値一覧名(N)に部署と入力し「フィールドの値を使用(F)」をクリックします。 画面16

9.値一覧「部署」に使用するフィールドの設定で「最初のフィールドの値を使用(U)」には部署を選択し  「次のテーブルから関連レコードの値のみ含める(R)」を選択し関連データのもととなる「名簿」を選択し  [OK]をクリックして終了します。 画面17

10.レイアウトモードに切り替え部署フィールドを選択しインスペクタのデータタブ内ののコントロールスタイルで  ドロップダウンリストを選択、値一覧から部署を選択してブラウズモードに変更します。 画面18

11.ブラウズモードにして表示されている会社の部署を登録します。
この会社で登録された部署が新規に入力された会社と同じ場合は会社に関連する部署が表示され選択できます。 画面19

画面20

画面21

■レイアウトでコントロールスタイルをポップアップメニュー、チェックボックスセット、ラジオボタンセットにした場合の表示

1.ドロップダウンリスト  ドロップダウンリストの場合は値一覧以外の入力も可能です。 画面22

2.ポップアップメニュー  ポップアップメニューの場合は値一覧以外の入力は不可です。 画面23

3.チェックボックスセット  チェックボックスセットの場合は値一覧の複数選択が可能です。 画面24

4.ラジオボタンセット  ラジオボタンセットの場合は基本的に値一覧の1つのみの選択ですが  シフトキーを押しながら選択すると複数選択が可能になります。

 

値一覧を是非、活用してみて下さい。