Claris FileMaker 2026 – FileMaker Upgrade Tool が進化!XMLファイルからカスタムAppを新規作成

2026年06月22日 10:00 AM

Claris FileMaker 2026


Claris FileMaker 2026 で、Claris FileMaker Upgrade Tool に新しいコマンドが追加されました。その名も --generateDBFile。これまで既存ファイルへの差分適用が主な用途でしたが、このコマンドにより XML ファイルから新規の fmp12 ファイルを生成できるようになりました。

本記事では、このコマンドの概要・使い方・簡単に検証した結果をお伝えします。


Claris FileMaker Upgrade Tool とは

Claris FileMaker Upgrade Tool(以下、Upgrade Tool)は、FileMaker Server に同梱されているコマンドラインツールです。主な用途は FileMaker ファイルへのパッチ適用(フィールド・レイアウト・スクリプトの追加・変更・削除)ですが、FileMaker 2026 からは新規ファイル生成にも対応しました。

ツールは以下のパスにあります。

macOS:

/Library/FileMaker Server/Database Server/bin/FMUpgradeTool

Windows:

C:\Program Files\FileMaker\FileMaker Server\Database Server\FMUpgradeTool

--generateDBFile コマンドとは

「名前を付けて XML として保存」との関係

FileMaker Pro には、ファイルの構造をまるごと XML に書き出す機能があります。[ツール] メニュー > [名前を付けて XML として保存…] を選択すると出力できます(ヘルプドキュメント)。

この XML には、テーブル・フィールド・レイアウト・スクリプト・権限設定など、ファイルのほとんどの定義情報が含まれています。--generateDBFile は、この XML ファイルを基に新規の .fmp12 ファイルを生成します。

コマンド構文

/Library/FileMaker\ Server/Database\ Server/bin/FMUpgradeTool
  --generateDBFile
  -src_path “/path/to/ファイル名.xml”

出力先を変更したい場合は -dest_path オプションで指定できます。省略した場合は -src_path と同じフォルダに生成されます。

検証ファイル

FileMaker の新規作成時に選択できる Starter ファイルの一つ「タスク」をベースに、以下の要素を追加した検証用ファイルを用意しました。

  • 繰り返しフィールド(3繰り返し)
  • 複数の数値フォーマットを設定したレイアウトオブジェクト
  • カスタム関数

ファイルの構成はテーブル 4・フィールド 44・レイアウト 18・スクリプト 9 です。

実行結果

上記の検証ファイルで実行した結果は以下の通りです。

処理時間は約 1 秒と非常に高速で、ほぼすべての定義情報が正常に再現されました。


UUID / SourceUUID の仕組み

Upgrade Tool の動作を理解するうえで、<UUID><SourceUUID> という2つの識別子を知っておくと便利です。

それぞれの役割

タグ 役割
<UUID> そのオブジェクト自身の識別子。ファイル内でオブジェクトを一意に区別する。
<SourceUUID> 生成元オブジェクトの UUID。「どこから生まれたか」の世代追跡に使われると思われる。(要検証)

--generateDBFile 実行時の動作

生成前の XML と生成後のファイルを「名前を付けて XML として保存」で出力して比較した結果、以下の動作が確認できました。

  • 生成前の <UUID> 値が、生成後の <SourceUUID> にそのまま引き継がれる(コンテンツオブジェクト 317件すべてで一致)
  • 生成後の <UUID> には、全件新しい値が付番される
  • 生成前の <SourceUUID> は引き継がれない

つまり --generateDBFile を実行するたびに、生成前ファイルの UUID が SourceUUID として記録され、新しい UUID が付番されます。これにより、どのファイルを元に生成されたかという世代の系譜を XML 上で追跡できます。


アカウント情報も正しく再現される

--generateDBFile で生成したファイルには、元の XML に定義されていたアカウント・権限セットもそのまま再現されます。

パスワードは暗号化された状態で XML に含まれており、--generateDBFile で生成したファイルでも元のパスワードのまま認証できる状態で引き継がれます。アカウント名・権限セットの紐付けも含めて正しく再現されました。


まとめ・今後の展望

FileMaker 2026 の Claris FileMaker Upgrade Tool に追加された --generateDBFile により、XML から直接 fmp12 を生成できるようになりました。

  • 「名前を付けて XML として保存」→ --generateDBFile のフローで、元のファイルを再現させることができます
  • UUID / SourceUUID の仕組みにより、生成履歴の追跡も可能。ReplaceAction や DeleteAction の Patch ファイルで SourceUUID との照合ができるのでは(要検証)。
  • アカウント情報のパッチ適用と組み合わせることで、初期セットアップの自動化にも応用できそうです。

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