オンラインで開催されている15分ミニセミナーでは何が学べるの?

2025年08月15日 12:00 PM

その他


弊社では月2回ほどオンライン参加型のミニセミナーを開催しております。
今回はその内容について、この場を借りて簡単にご紹介したいと思います。

◆開催場所

まず、開催場所ですが、こちらはブラウザから利用できるovice(オヴィス)という仮想空間でおこなっております。

参加者はマイクを使ってスピーカーの人に話しかけたり、別室に行って個別に相談をすることもできるので、あたかも実際にセミナー会場にいるような体験をすることができます。

◆開催時間と全体の流れ

当日の流れは以下のような形となります。

 13:30:ミニセミナー

 13:45:質疑応答&個別相談

個別相談については、セミナーの内容に関係なくFileMakerで困っていること、聞いてみたいことなどを申込時にご記載いただき、それらについて回答をさせていただく形式になっていますが、内容によっては参加者同士で意見交換などがおこなわれるケースもあり、自分と同じような悩みをどのように解決したか共有する場にもなっております。

トータルで30分ほどのセミナーになりますので、お昼休み後、気軽にご参加いただければと思います。

また、時間内で終わらない場合は後日、WEB会議などで別途お時間をいただき、ご納得いただくまでフォローをさせていただくケースもございます。

◆セミナー内容

肝心のセミナー内容ですが、こちらは普段、お客様からいただく相談や質問などをもとにテーマを決め、それらをどうすれば解決できるか どのようなアプローチが可能かといった視点でご案内をさせていただいております。

一部ですが、過去にセミナーで扱ったテーマとご参加の際にいただいた相談内容と回答をご紹介します。
※ご参加された方のプライバシー等には触れないよう配慮しております。

「今年こそシステム担当を引継ぎたい」そんなお悩みにお答えします。というテーマで開催したときにいただいたご相談内容です。

「何の引継ぎもなく前任者が退社してしまい、突然担当者に任命されてしまったため何をすればよいのかまったく見当がつかない」

弊社からは以下のようなご提案をさせていただきました。

まず以下の3つを始めましょう。

①ドキュメントの有無の確認
②現状の把握
③必要なスキルや知識の確認

①ドキュメントの有無の確認

まずは、何かドキュメントやマニュアルの類がないか確認をしましょう。
FileMaker の場合、それらがないケースも多いかと思いますが、もしそうであれば これを機に日常の業務の中でシステムがどのように利用されているのか、利用者にヒアリングをしながら自分なりにドキュメントに落とし込んでみるとシステムに対する理解度がぐっと高まります。

そして、自分が必要とした情報は今後引き継ぐ方にとっても必ず必要な情報になりますのできちんと然るべきところに保管をしておきましょう。

②現状の把握

次に直近で対応が必要なタスクや問題をリストアップし、優先順位をつけ、重要度や緊急度に応じて対応を進めます。
これらは当たり前のことのように思えますが、いざ担当を任されるとつい目の前の事象に振り回され、本来の目的に対して非常に遠回りな手順を踏むケースが多いように思われます。
そして、システムに関する以下の情報も確認しておきましょう

・フルアクセスのアカウント
・サーバー環境の管理者は誰なのか?(これも前任者なのかあるいは情シスなど別部署なのか)
・ファイル数は?(公開されているファイル、公開されていないファイル)
・ファイル調査
 ファイル名からどういう業務で使われているか推測し、
 ファイル名から判断できない場合は開いて確認
・誰が使ってるのか?(どのファイルをどこの部署の誰が、何人使ってるのか?)
これら収集できた情報もきちんとドキュメント化して残しておきましょう。

③必要な知識やスキルを身に着ける

システムを見たり、ヒアリングをしていく中で必要なスキルや知識は何かを検討していく必要があります。
Claris FileMaker には、様々なトレーニングツールがあります。FileMaker はローコードツールですので、自主学習でも社内システムを開発できるスキルを十分に身に着けられる人もいます。

番外編:外注も検討してみる

ただ、上記を進めていくことがどうしても難しい場合は委託先を検討することも一つの案だと思います。社内で管理をするということは環境を作ると同時に自分たちがいなくなった後でも継続できる仕組みも考えなければなりません。通常の業務の傍らでシステムのメンテナンスもしていくというのはとても大変ですので、プロに任せるというのも一つの選択肢だと思います。
また、そのような相談できる相手を探しておくことにより、仮に大きなトラブルが起きた際など急な対応が必要になった場合でも、相談相手がいるという安心感が生まれるかと思います。

続いて、「クラウド時代のサーバーの選び方について」いっしょに考えましょうというテーマで開催した際のご相談内容です。

クラウドサービスにもいろいろあるが、自社にあったものを選ぶにはどうすればよいか

弊社からは以下のようにご提案させていただきました。

まずは以下について確認をしましょう

  • どんなシステムをクラウド化したいのか?
  • どこまでのセキュリティを求めるか?
  • 予算や人材は?
  • どんなシステムをクラウド化したいのか?

まずはクラウドに載せる自分たちのシステムがどういうシステムなのかを把握する必要があります。

 例えば、

  • ファイル数は?
  • フィールド数は?
  • レコード数は?
  • ユーザー数は?
  • 用途は?
    • 社外から使うことが多い
    • 外部に漏らせない個人情報や機密情報が多い
    • 画像やPDFのファイルなどオブジェクトが多い
    • 集計や計算が多い
  • 外部との連携は?

 など

 なぜこのような確認が必要なのか?

  • 容量

ファイル数やデータ数、オブジェクトが多いと必要なディスク容量が大きくなることがあるので、クラウドを契約する必要なディスクサイズ(バックアップも含めて)は予め調べておいたほうがいいです。

  • パフォーマンス 

レイアウト上のフィールドが多かったり、関連テーブル(ポータル)が多かったり1画面に表示させるものが多いと、表示に時間がかかる場合もあります。
計算や集計が多いと、場合によってはオンプレミスよりパフォーマンスに影響してくることがあります。このようにクラウド環境で使う場合の懸念点はないか?を事前に確認しておく必要がございます。

  • どこまでのセキュリティを求めるか?

どういうデータを扱っているか?により、必要なセキュリティ要件は変わってくるかと思います。
例えば、一般的な業務上のデータであれば、FileMaker 自体にも暗号化などのセキュリティ機能がありますので、通常のクラウドサービスでも特に問題ないことが多いです。
しかし、絶対に外部に漏洩してはいけない個人情報や機密情報などのデータなどを取り扱っている場合は、接続するIPアドレスの制限ができるなどより高度なセキュリティ設定ができるサービスを検討する必要があります。
また閉じられたネットワーク内でしか利用ができない場合などは、そもそも利用できるクラウドサービスが限られていますので、ご注意ください。

  • 予算や人材は?

クラウドサービスでは、AWSやAzure、Googleなどのように基盤を提供しているところもあれば、弊社のように基盤はAWSなどを利用し、そこにFileMaker Server のインストールや初期設定を済ませてユーザーが用途に応じてすぐ使えるところまで環境を整えたサービスを提供する場合があります。
後者のような形で提供されているサービスは、基盤のサーバー利用料+設定費用+管理費用という形で費用が構成されていますので、提供するサービスや会社によって価格が変わります。

どういったところで費用が変わってくるか・・・
一番わかりやすいのはサーバーのスペックではないかと思います。
もちろんよいスペックのサーバーを契約すれば、パフォーマンスは良いですが、その分費用も上がります。
FileMaker であれば、必要なサーバのスペックのきちんと提示されていますので、必要なスペックを満たしているかなどご参考にいただくとよいかと思います。

次にオプションですが、
先にお伝えした通り、必要なセキュリティ要件を満たせるサービスがあることもそうですが、FileMakerでは、Claris Studio や Claris Connect、FileMaker WebDirect やカスタムWebなどの利用を検討している場合は制限がないか確認したほうがよいです。


また、クラウドは契約するとすぐに使えるというメリットがありますが、サーバーが置いてある場所が違うだけで基本的に設定や管理は自分たちで行うという前提があります。
ですので、サーバーの管理者がいない、メンテナンス等が自分たちでできない場合はメンテナンスまでしてくれるサービスをご検討ください。

「安いからいい」ということはなく、自分たちが望むスペックや機能が使えるか、を確認してご契約いただくことをお薦めしています。初期費用や月額費用に加え、運用できる人材の有無などにより選ぶべきクラウドサービスが変わってきます。

自社に運用できる人材がいない場合、運用全般のフォローをしてくれるようなサービスを選択する必要があります。

いかがでしたでしょうか

クラウド化することによりシステム自体の利用方法も変わってくるかもしれません。
サービスを選ぶ際はユーザー数やデータ量が増えても柔軟にリソースの拡張が可能なサービスかどうか、長期的にみてランニングコストが高くなるケースやカスタムAppのカスタマイズに制限がかかってしまうようなことがないかそれらを考慮しつつ適切なクラウドサービスを利用できるよう、セミナーでは各種クラウドサービスの特徴などについてご説明をさせていただいております。

◆こんな方におすすめです

FileMakerに関する悩みをひとりで抱え込んでしまい、何から手をつければよいかわからない
そんな方にとって、ヒントや気づきを得られる機会になるかと思います。
参加型のセミナーになりますが、聴くだけの参加ももちろん歓迎ですので興味があるテーマがあれば、ぜひご参加ください。