Claris FileMaker 2025 - SQL関連の機能追加 新しいFileMakerシステムテーブル
2025年07月09日 03:46 PM
Claris FileMaker 2025
みなさま、こんにちは!
Claris FileMaker 2025では、SQL関連の機能が複数追加・改善されました。
本ブログでは、新しく追加された値一覧に関するシステムテーブルについてご紹介いたします。
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FileMaker Proのファイルの内部には、ファイル内のすべてのテーブルやフィールドの情報を管理しているシステムテーブルが存在しています。SQLを利用してシステムテーブルにアクセスすることができ、ファイル内のテーブルオカレンス名やフィールド名等の情報を取得することが可能です。
※システムテーブルについては、下記をご参照ください。
(FileMaker システムテーブル | Claris FileMaker SQL リファレンスガイド)
Claris FileMaker 2025では、「値一覧のリスト」と「値一覧の詳細」のシステムテーブルがサポートされるようになりました!
それぞれのシステムテーブル名と各システムテーブルに含まれる情報は、以下のとおりです。
FileMaker_ValueLists
FileMaker_ValueListsテーブルには、 FileMaker Pro ファイル内で定義された値一覧に関する情報が含まれます。
- ValueListName – 値一覧の名前
- ValueListId – 値一覧の一意のID
- Source – 値一覧のソースが以下のどれに当たるか:
- Custom – カスタム値に基づく値一覧
- Field – フィールド値に基づく値一覧
- External – 他のファイルにある値一覧
- ModCount – この値一覧の定義で確定された変更の合計回数
FileMaker_ValueList_{値一覧の名前}
FileMaker_ValueList_{値一覧の名前}テーブルには、 {値一覧の名前}で指定した値一覧に関する情報が含まれます。
- FirstValues – 指定した値一覧がカスタム値に基づいている場合は値一覧に登録されている値、フィールド値に基づいている場合は最初のフィールドの値
※他のファイルにある値一覧に基づく場合も同様です。 - SecondValues – 値一覧がフィールド値に基づいており、2番目のフィールドが指定されている場合の2番目のフィールドの値
※以下の画像に、値一覧で設定したどの値がFirstValuesとSecondValuesに反映されるかをまとめていますのでご参照ください。
①値一覧にフィールド値を使用している場合

②値一覧にカスタム値を使用している場合

最初に、「FileMaker_ValueLists」システムテーブルを確認してみます。

上記の値一覧が作成されているファイルで、以下のSQLを実行しました。

ファイルに作成されている全ての値一覧の名前を取得できました!
次に、「FileMaker_ValueList_{値一覧の名前}」システムテーブルを利用してみます。
先程の「商品番号」値一覧は、以下のフィールド値に基づく値一覧です。

※最初のフィールドの値に「商品番号」、2番目のフィールドの値に「商品名」を使用しています。
この「商品番号」値一覧に対して、以下のSQLを実行しました。
①最初のフィールドの値(この場合、「商品番号」フィールドの値)を取得するSQL

②2番目のフィールドの値(この場合、「商品名」フィールドの値)を取得するSQL

①②ともに、問題なく値を取得することができました!
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みなさま、いかがでしたでしょうか。
値一覧に関するシステムテーブルが追加されたことで、SQLを利用して値一覧に関する情報を取得できるようになりました。これにより、今までよりも手軽に値一覧に関する情報を取得できるようになったのではないでしょうか。みなさまも是非ご活用いただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。