Claris FileMaker 2025 - SQL関連の機能追加 「より少ないフォルダ」でのセキュア格納
2025年07月09日 03:37 PM
Claris FileMaker 2025
みなさま、こんにちは!
Claris FileMaker 2025では、SQL関連の機能が複数追加・改善されました。
本ブログでは、「より少ないフォルダ」でのセキュア格納設定をしたオブジェクトフィールドの作成についてご紹介いたします。
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SQLとは、リレーションシップを持つデータベースからデータの照会・操作を実行するプログラミング言語です。「CREATE TABLE」ステートメントは「テーブルを作成する」SQLコマンドであり、FileMakerでも従来から利用することができました。オブジェクトフィールドを設定する場合には、「オープン格納」「セキュア格納」のいずれかを設定することはできましたが、「セキュア格納」を選択した際に「より少ないフォルダ」オプションを設定することはできませんでした。
FileMaker 2025 では、「より少ないフォルダ」のセキュア格納設定をしたオブジェクトフィールドの作成も行えるようになりました!
※「CREATE TABLE」ステートメントについては、下記をご参照ください。
(参考:Claris FileMaker SQLリファレンスガイド:CREATE TABLE ステートメント)
以下のSQLを用いることで、設定が可能です。
CREATE TABLE {テーブル名} ({フィールド名} BLOB EXTERNAL ‘{オブジェクトフィールドの保存先}’ SECURE FEWER_FOLDERS)
では、このSQLを用いて「テスト用オブジェクトデータ」テーブルを作成し、テーブル内には「画像1」「画像2」「画像3」のオブジェクトフィールドを作成して、各オブジェクトフィールドには以下の設定を行ってみます。
- 「画像1」オブジェクトフィールド:「セキュア格納」(「より少ないフォルダ」のセキュア格納設定は行わない)
- 「画像2」オブジェクトフィールド:「オープン格納」
- 「画像3」オブジェクトフィールド:「セキュア格納」(「より少ないフォルダ」のセキュア格納設定を行う)
上記の設定がされたオブジェクトフィールドを含むテーブルを作成するために、Microsoft Visual Basicから、FileMakerのファイルに対して以下のSQLを実行しました。

実行後にファイルを確認してみると、以下のように「テスト用オブジェクトデータ」テーブルが作成され、「画像1」「画像2」「画像3」のオブジェクトフィールドにも正しい設定がされていることを確認できました!


更に、普通のセキュア格納である「画像1」と、「より少ないフォルダ」のセキュア格納である「画像3」のオブジェクトフィールドに画像を挿入し、作成されたファイルのパスを確認してみます。
①普通のセキュア格納に作成されたファイルのパス

②「より少ないフォルダ」のセキュア格納に作成されたファイルのパス

このように、普通のセキュア格納と比較して「より少ないフォルダ」のセキュア格納では、「Secure」以下のフォルダが5階層から2階層に変化しています。使用するサブディレクトリの数が減るので、バックアップの速度が最適化されます。
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みなさま、いかがでしたでしょうか。
従来では、「より少ないフォルダ」のセキュア格納設定をFileMakerでしか行えませんでしたが、SQLからテーブルを作成する際にも設定できるようになったので、利便性が大きく向上しました。みなさまも是非ご活用いただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。