Claris FileMaker 2025 - フィールド内容の全置換 スクリプトステップのアップデート
2025年07月09日 10:00 AM
Claris FileMaker 2025
みなさま、こんにちは!
このブログでは、Claris FileMaker 2025 においてアップデートされた「フィールド内容の全置換」スクリプトステップをご紹介いたします。
アップデート内容
「フィールドの入力値の自動化オプションを実行」のオプションの追加

Claris FileMaker 2024 までの動きは、フィールド内容の全置換スクリプトステップを実行する際は自動化オプションが実行されるようになっていました。
例えば、修正タイムスタンプや修正アカウントが設定されているフィールドがあれば、このスクリプトステップが実行されたタイムスタンプやアカウントで更新されたり、置換されるフィールドが他フィールドの計算値自動入力で使われている場合、他フィールドのデータも書き換わったりしていました。
今回追加されたオプションでは、その自動化オプションを実行するかどうかを選ぶことができます(デフォルトではオンになっています)。
動作を確認するにあたって、このようなフィールドを用意してみました。

field2には下図のような計算値自動入力設定をしています。

このようなフィールドを用意した上で、フィールド内容の全置換スクリプトステップの確認をしたいと思います。
実行するスクリプトはfield1に全置換により「TEST_A」というテキストを設定するこの1行です。
このスクリプトをアカウント「user」で実行してみます。

「フィールドの入力値の自動化オプションを実行」オプションにチェックを付けている場合は、Claris FileMaker 2024 までの動きと同じです。とあるレコードは次のように更新されました。

次に、「フィールドの入力値の自動化オプションを実行」オプションにチェックを付けない状態で実行してみたいと思います。
チェックを付けない場合、スクリプトでは次のように表示されます。
こちらもチェックを付けたときと同様にアカウント「user」で実行してみます。

チェックがついていた時とは違い、field2の計算値自動入力の内容や、修正情報のフィールドが更新されていないことがわかります。
パフォーマンスについても少し確認してみましたが、修正タイムスタンプや修正アカウントのフィールドがある約5万レコードのテーブルで、このオプションのオン/オフに関わらずほぼ同じ実行時間で全置換が完了しました。
もしかしたら入力値の自動化において評価される内容によってはオプションがオフの方が速くなることもあるかもしれません。
これまでは改修やデータ修正の時に、全レコードでとあるフィールドデータを設定したいが、修正日時や修正アカウントを更新したくないという場合は、フィールドの入力値の自動化設定に一度手を加えた上で実行し、実行後入力値の自動化設定をもとに戻す、という作業が必要でした。今後は新しくできた「フィールドの入力値の自動化オプションを実行」オプションを外せば、これまでの作業が不要になりそうです。
注意点としては、このフィールドの自動入力オプションは実行したくないが、こっちのフィールドの自動入力オプションは実行したいなど、フィールドごとに設定をすることはできません。
また、メニューバー > レコード > フィールド内容の全置換と選んで実行する場合(スクリプトではない場合)、このオプションは追加されていないようです。
いかがでしたでしょうか。
今回はフィールド内容の全置換 スクリプトステップのアップデートをご紹介しました。
今までより便利に使えるようにアップデートされた Claris FileMaker 2025 をぜひ活用していってください。
最後までお読みいただきありがとうございました。