Claris FileMaker 2025 - SQL関連の機能追加- 外部データソースのテーブル名・フィールド名変更が可能に

2025年07月09日 10:00 AM

Claris FileMaker 2025


みなさま、こんにちは!

Claris FileMaker 2025では、SQL関連の機能が複数追加・改善されました。

本ブログでは、「外部データソースのテーブル名・フィールド名変更」についてご紹介いたします。

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SQLとは、リレーションシップを持つデータベースからデータの照会・操作を実行するプログラミング言語です。「ALTER TABLE」ステートメントはデータベースのテーブル構造を変更するためのSQLコマンドですが、従来のFileMakerでは列の追加や削除・デフォルト値の設定は行えたものの、テーブル名やフィールド名の変更は行えませんでした。

FileMaker 2025 では、テーブル名フィールド名の変更も行えるようになりました!

※「ALTER TABLE」ステートメントについては、下記をご参照ください。

ALTER TABLE ステートメント | Claris FileMaker SQL リファレンスガイド

以下のSQLを用いることで、変更が可能です。

①テーブル名の変更を行うSQL

ALTER TABLE {変更前のテーブル名} RENAME TO {変更後のテーブル名}

②フィールド名の変更を行うSQL

ALTER TABLE {テーブル名} RENAME COLUMN {変更前のフィールド名} TO {変更後のフィールド名}

では、実際にMySQLの「testtable」テーブルを「test」に、「password」フィールドを「pass」に変更してみます。

[SQLを実行]スクリプトステップで、以下のSQLを実行しました。

①テーブル名を「testtable」から「test」に変更するSQL

②フィールド名を「password」から「pass」に変更するSQL

①と②を実行した後にMySQLで確認すると、以下のようにテーブル名とフィールド名が変更されていました!

【変更後の注意点】

外部データソースのテーブル名やフィールド名を変更すると、FileMaker側のテーブル定義や機能との整合性に問題が生じる可能性があります。

「FileMakerでも利用している外部データソースのテーブル名やフィールド名の変更を行った」場合には、

外部データソースとのリンク更新

([データベースの管理]>[テーブル]タブから実行)

フィールドスキーマ(構造)の同期、不要なフィールドの削除

([データベースの管理]>[フィールド]タブから実行)

スクリプトや計算式の見直し

(変更したテーブル・フィールドを用いている箇所の修正)

等の対応を行わないとデータ取得や計算が正しく行えず、エラーが発生する可能性が高くなりますので、十分ご注意ください。

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みなさま、いかがでしたでしょうか。

従来ではMySQLなどの外部データソースのテーブル名・フィールド名を変更する場合、外部データソース側での操作が必要でしたが、FileMakerからも変更できるようになり、利便性が大きく向上しました。

一方で、変更した外部データソースをFileMakerでも利用している場合には、先述した対応を行なっていないとエラーが発生する可能性もあります。変更内容を確認し、それに応じた対応を忘れずに行うことが重要です。

最後までお読みいただきありがとうございました。