ファイルメーカープラットフォームでのオープン格納とセキュア格納について


ファイルメーカープラットフォーム(以下「ファイルメーカー」)においてオブジェクトの外部保存について

何度かご質問をいただきましたので、今回はファイルメーカーの基本機能の外部保存について紹介させていただきます。

では写真やExcelファイル、PDF等様々な媒体をオブジェクトフィールドに保存させることが出来ます。

保存の方法ですが、埋め込み式(ファイルメーカーのファイルに直接保存する方法)と、

外部保存(他のフォルダに保存する方法)があります。

これらの保存形式はオブジェクトフィールドを作成する時に選択することが出来ます。

 

図1の様にオブジェクトフィールドを用意します。

 

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図1

 

特別な設定をしない場合、通常埋め込み式の保存方法になります。

これは保存ファイルの量があまりない場合や容量が大きくない場合、ファイルメーカーのファイルだけで完結することが出来るため、埋め込み式もよいと思います。

ただし保存するファイルの量が増えた場合やファイル1つ1つのサイズが大きい場合は、ファイルメーカーのファイル自体が重くなってしまい、動作などに悪影響が出てくる可能性があるため避けた方がよいと思います。

 

そこで外部保存をすることでファイルメーカーのファイル容量を増やさずに様々な媒体を保存することが出来ます。

外部保存の設定方法ですが図1の画面でオプションを選択します。

すると図2の様に「フィールドのオプション」ウィンドウが出てくるので、「データの格納」のタブを選択します。

 

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図2

 

ここで「オブジェクトデータを外部に保存」にチェックを入れます

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図3

 

するとセキュア格納にするか、オープン格納にするかの選択が出来る様になります。

・セキュア格納:セキュリティを高めるためにデータが暗号化(AES-256を使用)されて保存されます。

・オープン格納:保存先に任意のフォルダを選択することが出来ます。この場合にはオブジェクトのデータは暗号化されていません。

 

それではこの保存形式の違いを確認してみます。

 

セキュア格納については図3の設定

オープン格納については図4の設定をします。

 

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図4

 

実際にこの二つのフィールドを作成して保存してみます。

図5の様にどちらにも同じファイルを保存します。

 

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図5

 

どちらも同じように保存されているように見えます。

ここでどの様に保存されているのか、ファイルが保存されているフォルダを確認します。

 

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図6

 

図6の様に保存フォルダが2つ作成されているのが確認出来ます。

片方の外部保存についてはオープン格納で設定したフォルダになります。

フォルダの中を確認します。

 

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図7

 

図7の様に保存され、実際にこのフォルダからファイルを選択して中身を確認することが出来ます。

 

 

 

次にセキュア格納を確認してみます。

 

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図8

 

図8の様にフォルダがランダムで作成され、その下にファイルが保存されています。

また、保存されたファイルの形式も暗号かされているため、直接中身を確認することが出来なくなっています。

中身を確認するためには保存をしたファイルメーカーのファイルからしか確認出来ないようになり、

機密性を高めるのに有効な手段になります。

ただしこれはファイルメーカーのファイルが何らかの理由で開けなくなった場合(ファイルが壊れる、

パスワードを忘れてしまう等)、中身を確認することが出来なくなるので注意が必要になります。

 

今回紹介した様に保存1つでも色々な保存方法があります。

皆さんの用途に沿った保存形式でうまく運用してください。