Claris FileMaker Server 2023 バックアップ変更点
2023年06月20日 12:00 PM
Claris FileMaker 2023
Claris FileMaker Server 2023 にて バックアップのキャンセル・一貫性チェック失敗時の動作に変更があります。
大きく2つです。
・バックアップの一貫性チェック失敗時に通知されるようになった。
・バックアップキャンセル等時に削除されるようになった。
先日出たアップデータを適用しv20.1.2.207で確認をおこなっています。
○一貫性チェック失敗時の通知
バックアップ時の検証が失敗した場合、通知領域に表示されるようになりました。
一貫性チェックが失敗するファイルを強制的に作成して試してみました。
検証が行われるバックアップのスケジュールを作成して・・・
実行してみます。
一定時間待っているとバックアップが正常に終了した。とログに記載されます。
そのまま待っていると・・・
一貫性チェックに失敗しました!
通知を確認してみます。
このような形で通知領域に、一貫性チェック失敗のメッセージが表示されています。
ログを確認せずに、Admin Console へのアクセスだけで重要な問題に気付けるのは嬉しい点だと感じています。
ちなみにバックアップスケジュール失敗直後は、スケジュール上にはこのような形で表示されていました。
スケジュール内部の、前回の実行でも確認が可能です。
○バックアップキャンセル時
バックアップキャンセルした場合、当該バックアップフォルダごと削除されるよう動作に変更されています。
こちらも確認してみたいと思います。
バックアップ実行時に「キャンセル」ボタンをクリックします。
削除されました。バックアップフォルダには何も残っていません。
○バックアップキャンセル時にデータを残す場合
従来の処理のようにバックアップキャンセル時にデータを残すように
設定することも可能です。
コマンドプロンプトを立ち上げ以下のコマンドを入力します。
fmsadmin set serverprefs keepcancelledbackups=true
設定は以上です。再起動も必要なく適用できるようです。
ではバックアップをキャンセルしてみると・・・
「Canceled-」がフォルダの前についている状態でバックアップデータが残るようになっています。
こちらは一貫性チェックが失敗しても同じ動作になります。
ただし今までと違い、残る「Canceled-」がつくバックアップフォルダは、バックアップスケジュールの世代で削除されるようです。
そのため、3世代であれば、4世代目取得時に「Canceled-」フォルダが削除されます。
(それまで正常に取得されていたバックアップはそのまま残ります。)
今までキャンセルしたデータが残ってしまいバックアップディスクを圧迫していたようなケースもあったため、動作の変更は個人的にうれしいところですが、全く残らないことがマイナスになるケースもあるかもしれません。バックアップ計画時によく検討して設定を行いたいと思います。