ファイルメーカーで 自動サイズ調整(アンカー)を活用しよう

2012年07月06日 07:46 PM

ファイルメーカーのTips


今回は、レイアウト作成時に便利な 「自動サイズ調整(アンカー)」 の使い方をご紹介したいと思います。
※この機能は、FileMaker Pro 9以降の機能であり、以下はFileMaker Pro 11を例に説明しています。

自動サイズ調整とは、どのような機能でしょうか。 ヘルプを参照すると

レイアウトオブジェクトでサイズ変更するように設定されている場合、アンカーされるオブジェクトから一定距離を維持します。  これにより、FileMaker Pro のウインドウがサイズ変更されたときに、オブジェクトが移動、引き伸ばし、あるいは縮められます。 アンカーポイントはレイアウトまたはオブジェクトマージンのいずれかで、オブジェクトが中に常駐します。

とあります。

つまり、オブジェクトの辺 と レイアウト枠(タブ枠、ポータル枠)の距離が維持され、 ウインドウのサイズ変更に応じてレイアウトオブジェクトを動的に調整する機能です。
動的に調整する とは、オブジェクトの伸縮や水平または垂直の移動を指します。

○設定方法
自動サイズ調整(アンカー)は、オブジェクトのインスペクタ>位置>自動サイズ調整 の鍵マークで設定します。
デフォルトでは上と左に設定されています。

   ※FileMaker Pro 9、FileMaker Pro 10 の場合は FileMaker Pro 11                                  『オブジェクト情報』の錨(いかり)マークです。

この鍵マークを付けた辺と、レイアウト枠との距離を維持します。
※タブコントロール内やポータル内に配置されたオブジェクトは、タブコントロールやポータルの枠との距離を維持します。

○使い方と具体例
ヘルプに分りやすい具体例が載っていますので参照してください。

上記の具体例にはありませんが、鍵マークを全て外すと水平・垂直方向の中央配置ができます。
例えば、ロゴマークなどを常に画面中央へ配置したい場合は、
レイアウトモードでボディ縦幅をオブジェクトに合わせ、オブジェクトの鍵マークを全て外します。

そうすると、ウインドウサイズが変わっても、常に画面中央に配置されます。

<レイアウトモード>                       <ブラウズモード>    

反対に、上下左右すべてにアンカーを設定した場合は垂直・水平方向に伸縮されます。

<レイアウトモード>                       <ブラウズモード>       

このように便利な機能ですが、複数のオブジェクトを配置する場合は注意が必要です。
あくまで「ウインドウ(ポータル枠、タブ枠)からの距離」を固定するものであるため、
オブジェクト同士の距離を相対的に調整することはできません。

下図のように、フィールド【名前2】とフィールド【住所】に上左右のアンカーを設定してしまうと、

ウインドウサイズを拡大した時、2つのフィールドが重なってしまいます。

この場合、どれか1つだけを伸縮するフィールドとし、他のフィールド幅は固定にすれば重ならずに表示できます。
例えば、フィールド【住所】だけ上左右にアンカーを設定すると(他フィールドは上左)、
そのフィールドだけが伸縮し、重なることはありません。

 

簡単な説明になりましたが、さまざまなレイアウトで便利に使えると思いますので、色々工夫してみてください!