難しいことは考えず、とにかくFileMakerでポータルを使ってみよう!


FileMakerに存在する”ポータル”という便利な機能。

言葉だけは聞いたことがあるけれど使ったことはない…という人も多いのではないでしょうか?

 

FileMakerのレイアウトモードには色々な機能が搭載されていますが、

ポータルはデータベースの管理画面で「リレーション」を設定しなければ使用することができないため、

一からFileMakerを始めた方には少し敷居が高く、

「ポータルは使用せずに個人でデータベースを構築した」という方も多いのではないかと思います。

 

しかし、折角ついている機能を使わないなんてとてももったいないことです!

ブログなので簡単なご紹介になってしまいますが、

「難しいことは考えず、とにかくFileMakerでポータルを使ってみましょう!」

 

■リレーションとは?

ここで説明している「リレーション」とは、

「テーブル同士がどのように連携しているか」という情報のことです。

 

例えば下の図1を見てください。

 

1
図1

 

この図1のデータベースを、コンビニのレシートを発行する為のシステムだとイメージしてみて下さい。

 

同じレシート番号を保有し、=でつなぐことで、レシート番号3番の購入内容はこれとこれ…という管理ができる仕組みです。

 

レシートテーブルに新規レコードがつくられる=新しいレシートが作成される

レシート明細テーブルに新規レコードがつくられる=レシートに記載される商品の行が増える

 

1回のレジでのお会計に対して、購入する商品は1個とは限りません。

このような関係を専門用語で「1対多」と言います。

 

ポータルは、1対多の関係をデータベース上に表現する上で非常に有益です。

 

■ポータルを使用して、実際にレシート作成システムをつくってみよう!

 

まず空のファイルを作成し、2種類のテーブルを作成します。

 

2

図2

 

それぞれにフィールドを作成していきます。

ポイントは以下の3つです。

 

・1回のレシート発行に対して、必ず1つしかない項目は注文テーブルに作成する

・1回のレシート発行に対して、複数存在する可能性のある項目は注文明細テーブルに作成する

・注文テーブルと注文明細テーブルをつなぐ番号欄をそれぞれに作成する

 

フィールドの作成が終わったら、いよいよリレーションの設定です。

データベースの管理にある、リレーションのタブを押し、設定を行う画面に移動します。

3

図3

 

 

=でつぎたい項目の上でドラッグし、もう1方のつなぎたい項目の上でドロップします。

リレーションの設定が完了すると、図1のような状態になります。

 

次に、レシート明細行が自由に増える仕組みを作成します。

設定したリレーションの「=」の上でダブルクリックします。

すると、以下の図のような画面が表示されますので、

自由に増やしたい項目が存在する方のテーブル(この場合レシート明細)に対し、

「このリレーションを利用して、このテーブルでのレコードの作成を許可」にチェックします。

4

図4

 

 

 

リレーションの設定が完了したら、いよいよポータルの作成です。

 

レシートテーブルの内容を表示したレイアウトで、レイアウトモードに切り替え、

ポータルツールを使用してポータル上にフィールドを配置し、

レシート明細テーブルのフィールドを表示します。

5

図5

 

6

図6

 

レイアウトの設定が完了したら、ブラウズモードに戻して完成です。

 

いかがでしたでしょうか?

リレーションについてはとても奥が深く、このブログでは紹介しきれませんが、

まずやってみることでコツがつかめる、という事もあると思います。

ぜひポータルを利用したFileMakerファイルの作成にチャレンジしてみて下さい。