Claris FileMaker 2024 -「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップで選択するスクリプトを柔軟に決定、現在進行中のスクリプトの状態も選択可能に
2024年06月11日 10:00 AM
Claris FileMaker 2024
Claris FileMaker 2023 で追加された「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」に今回、追加機能が2つ加わりました。
1. コールバックスクリプトを計算で指定
2. コールバックスクリプトが現在実行中のスクリプトを一時停止、再開、終了、または停止するかどうかを指定する [状態] オプション追加
前バージョンのコールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行に関する記事はこちら↓
おさらい:FileMaker 2023「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップ
「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップではオプションが2つあります。
オプション1:「スクリプト」
スクリプトの選択はスクリプトの一覧から選択します。
オプション2:「コールバックスクリプト」
サーバーの処理が終わった際に実行する「コールバックスクリプト」を設定することができます。こちらも選択はスクリプトの一覧から選択します。引数の設定もできます。
「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップを使用するとサーバー側で処理を実行している間にクライアント側が待つ必要なく、さらにサーバーでの処理が終わったタイミングを知ることができ、別のスクリプトを実行することができるようになります。
では、FileMaker 2024で追加された機能をご説明します。
追加機能1:オプション「スクリプト」、「コールバックスクリプト」を計算で指定
以前のスクリプトではオプション「スクリプト」は「一覧から」しか選択することができませんでした。
FileMaker 2024では「名前で」の選択肢もあるので、計算式を使ってスクリプト名を場合によって分岐することが可能になりました。これは、サーバーでのスクリプト実行が終わったときに呼ばれるオプション「コールバックスクリプト」も同じで「名前で」の選択肢が使えるようになりました。
追加機能2:コールバックスクリプトが実行されているときに現在実行中のスクリプトを処理する方法を指定するオプション
サーバー上のスクリプトの実行が終わると、指定したコールバックスクリプトが実行されます。
サーバー上のスクリプトを実行している間にクライアントはフリーズしていないので、他の処理、例えばその他のスクリプトの実行を行ったりできます。
しかしFileMaker 2023 のスクリプトステップでは、クライントが何か作業をしていてもコールバックスクリプトが突然動き出し、強制的にコールバックスクリプトの実行が行われていました。しかし、このように状態を設定できることによって、現在のスクリプトの実行を終わらせてからコールバックスクリプトを実行させるなどユーザーの意向によって柔軟に対応ができるようになったといえます。
各状態については以下のような実験をしてみました。
「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトは以下のような内容で作成しました。サーバーには1500件の新規レコード作るスクリプト「オプションスクリプト:loop」を実行させます。コールバックスクリプトには「終わりです」と表示させるだけの「オプションコールバックスクリプト_終わりのダイアログ」を指定します。
実験してみた動作の内容以下です。
1.「メイン:コールバックを使用してサーバー上のスクリプトを実行」スクリプト実行開始
2.すぐに1000件のレコードに値を設定する「ローカルスクリプト:名前1000個設定」スクリプトをクライアント側で実行開始する。
「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップの状態を変更して実行した動作の違いは以下のようになりました。
基本的には「続行」でよさそうですが各ケースによって適切なものを選びましょう。
いろいろな設定が容易にできるようになった「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトステップを是非活用していきましょう。
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