住所の正規化! 経産省のIMIコンポーネントツール

2021年08月26日 11:30 AM

ファイルメーカーのTips


 

経済産業省から「IMIコンポーネントツール」なるものが、2020年5月に公開されました。

 

経済産業省 IMIコンポーネントツール

このツールで何ができるのかというと、住所や法人種別名、電話番号などといった文字列の表記ゆれについて、正規化してくれるツールのようです。

行政がこのようなツールを公開するのは、「ベンダーロックイン(※)」を防げるというメリットもあり、公開後には様々な活用が始まっているようです。

※ “ベンダーロックイン(英: vendor lock-in)とは、特定ベンダー(メーカー)の独自技術に大きく依存した製品、サービス、システム等を採用した際に、他ベンダーの提供する同種の製品、サービス、システム等への乗り換えが困難になる現象のこと。”
ベンダーロックイン」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』(https://ja.wikipedia.org/
最終更新 2021年5月23日 03:32(UTC)

今回は、その「住所変換コンポーネント」について、試してみました。

 

 

■□ 準備 □■

ツールは、npmモジュールの形式で公開されているので、今回は、少し準備が必要でした。

npmの正式名称は、Node Package Managerです。
npmの正式名称からもわかるように、Node.jsのパッケージ(Package )を管理する(Manager)ツールです。
Node.jsのパッケージ(Package)とは、予め用意された便利な機能をまとめたものです。

Macで、npmを使えるように、Homebrewとnodebrewをインストールしました。

(ここは詳細を割愛します。)

 

■□ 住所変換コンポーネント □■

Terminalで、下記のようにコマンドを実行していきます。

$ curl https://info.gbiz.go.jp/tools/imi_tools/resource/imi-enrichment-address/imi-enrichment-address-2.0.0.tgz -o imi-enrichment-address-2.0.0.tgz

$ tar -xzvf imi-enrichment-address-2.0.0.tgz

$ cd package

$ npm install

$ npm start

コマンド実行後、 http://localhost:8080/ にアクセスすると、
このような動作確認ページが開きます。

■□ 動作確認 □■

この確認ページで、「変換」ボタンを押してみます。

 

そうすると「実行結果」には、以下のような結果が返ってきます。

何丁目 何番地 何号 まで、「東京都千代田区霞が関1-3-1」という住所から解析してくれているのがわかります。

また、

$ curl -X POST -H ‘Content-Type: text/plain’ -d ‘東京都千代田区霞が関1-3-1’ http://localhost:8080/

のように、curlも使えます。

 

 

■□ カスタムAppから利用 □■

curlが使えれば、カスタムAppのスクリプトから利用するのも簡単です。

 

実際に実行してみました。

住所から都道府県・市区町村・町名・丁目・番地・号まで、解析してくれました。

入力者の違いにより発生する住所の入力値のゆれを、このようなツールを使えば、簡単にメンテナンスできそうです。

 

でも、できない住所もありそう・・・

そこは、自己責任で、注意して使っていきましょう!