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今年でこの業界で仕事をはじめて10年になる。パソコン通信がまだ珍しくカラープリンタなんて夢のまた夢。ぎざぎざの倍角フォントのワープロに「○が書けた!」なんて喜んでいた。あのころ今のIT革命やインターネットの普及を予測していれば(もちろん、しかるべき方々は予想していたんだろうけど。)今ごろ億万長者だったかも。
そんな間抜けなことを思いながら、今後の10年を大胆に予測してみようと思う。
● インフラの進化
★ CPU
「ムーアの法則」。これはコンピュータ、特にCPUの歴史を語るのには欠かせないワードである。簡単に言えば「CPUの能力は1年半で2倍になる」という、インテルの創設者の一人、ムーア博士が唱えた法則である。80年代には10MHzというスピードが2001年の今、1GHzを超えており、このペースで伸びれば10年には30GHzになるという。
★ ハードディスク
「もういっぱいかよ。」なんていつもお嘆きの方へ、ハードディスクの容量はどれくらい大きくなるのであろうか。ハードディスクは「毎年2倍」のペースというのが定説である。そうなると5年後には32倍(10倍じゃないですよ)、10年後は1024倍となるはずである。現在一般的な容量は60GBであるので、5年後は1920GB(1.92T<テラ>B)、10年後は61,440GB(61TB)。そう「ギガ」から「テラ」へ。(ちなみにその先はP<ペた>)24時間録画には50GB必要らしいので、なんと1,228日分(!)のビデオが録画できる計算になる。
★ 通信速度
インターネットを見ていても画面が出てくるまでイライラするし、重たいメールを受信するともう動かない。かなり貧弱な通信環境の中でインターネットは普及している。では通信速度の変化どうなるのであろう。思い出すと10年前に私は清水の舞台から飛び降りる気持ちで、1200bpsの新製品モデムを買った記憶がある。しかし現在ではADSLは早いやつだと8Mbpsにもなり、計算をすると6666.6倍にもなっている。
このペースを10年後に当てはめると53.3Gbps(!)になる。先ほどのビデオテープにたとえると、なんと1秒間に3時間分(※1)のビデオテープを送ることが出来るようになっているのだ。
(※1 通信速度単位のbpsのbは「ビット」のbであり、ハードディスクの単位のBは「バイト」のBである。「8ビット=1バイト」であるので、53.3Gbpsはバイトで比較する時は1/8にしなければならない。したがって24時間のデータも1/8の3時間となる。)
● ではどう変化するのか
ユーザー側の視点で見てみよう。
通信速度が映画1本分送信するのに1秒もかからない世界になってくると、レンタルビデオを借りに行く人はめっきり減る。なんてあたりまえのことを言っても仕方がない。
まずこれは断言できる。パソコンはパソコンで無くなり、単なる通信の端末としての機能しか残らない。
OSからアプリケーションまでサーバーに保管されており、もしかしたらCPUまでもサーバーに実装されているかもしれない。そこに通信でアクセスして、必要な機能を必要な時に使えるようになる。
例えばワープロを使いたい場合、今は購入してインストールするのだが、そのころにはサーバーにアクセスするだけで使えるようになる。バージョンアップの管理もサーバー内で一括で行うので、いつも新しい機能を利用することが出来る。パッケージの普及度や必要度の観点から見ても、経理ソフトなどが近いうちに必ず登場するはずであろう。
データベースも同じであろう。今までは自社で設計もしくはベンダーに発注し、自前で用意していたデータベースも、ぴたっとはまるデータベースをサーバー上から探し出し、必要な部分を利用する。これは現在ASPでも行われているが、更に発展してそれらが有機的に結合し、ASP間の垣根を越えて利用できるはずである。
● セキュリティは?
もちろん企業が本来秘密にするべき情報を、通信(おそらくインターネット)上でやり取りするので、そこにはセキュリティの問題が浮上してくる。これは技術的側面と企業側の体制的側面の2つに分けられるであろう。
しかし技術的側面、企業側の体制もまだまだという感がある。暗号化や認証制度もまだまだ実用的でなく、その結果普及度も一部暗号化を除きお寒い状況だ。一方セキュリティ方針・基準の文章化や情報セキュリティ教育の実施等を実践している企業はほとんどない。
IT技術はどんどん進展していったが、両輪であるべきセキュリティに対する問題が大きくクローズアップされるはずである。
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